Classi

Classi株式会社は、教育分野における情報通信技術（ICT）の活用を推進する企業です。ベネッセホールディングスとソフトバンクグループという、教育とテクノロジーの知見を持つ二大企業がタッグを組み、その合弁会社として設立されました。

Classiとは

Classiは、学校教育向けのSaaS型クラウドサービスです。主な機能として、生徒の学習進捗を可視化する「ポートフォリオ」、生徒・教師・保護者間のコミュニケーションを円滑にする「コミュニケーション」、個々の学習レベルに合わせた教材を提供する「アダプティブラーニング」、そして生徒の主体性を育む「アクティブラーニング」の4つの視点から学習を支援しています。

さらに、Classiは通信機能付きのタブレット端末のレンタルサービスも提供しており、学校側は高額な設備投資を抑えつつ、ICT環境を整備できます。利用料金は生徒一人あたり年間3,600円（月額300円）です。

導入状況と成長

2014年度には、全国の中高100校で無料モニター試験が実施されました。翌2015年度から正式にサービスを開始すると、導入校は120校以上、有料利用者数は5万人に達し、約1万2千台のタブレット端末が利用されました。その後の成長は目覚ましく、2016年度には導入校340校、有料利用者数13万人、2017年には導入校1800校、有料利用者数70万人を突破し、競合のスタディサプリを大きく上回る実績をあげました。2019年には導入校2500校、利用者数116万人を超えています。

Classi プラットフォーム

Classiは、2020年度からの大学入試改革に対応するため、英語4技能やアクティブラーニングを支援する他社サービスとの連携を強化しています。2018年4月からは、Classi IDを通じて提携先の教育サービスを利用できるようになりました。これにより、より包括的な学習支援が可能になります。

2017年8月現在、提携パートナーとして、EnglishCentral、朝日出版社（CNN ENGLISH EXPRESS）、コードタクト（schoolTakt）、アシアル（Monaca）、SPLYZA（SPLYZA Teams）の5社が発表されており、今後もパートナーを順次拡大する予定です。

沿革

2014年4月：Classi株式会社設立
2015年5月：全国120校以上の高校・中学でClassiが採用
2015年6月：学研教育出版など5社と提携し「Classi 問題集パック」開始
2015年7月：米Knewton社と提携し「アダプティブラーニング」の実験開始
2015年8月：「教材動画」の提供を開始
2015年10月：第12回日本 e-Learning大賞で経済産業大臣賞を受賞
2016年4月：小中学校・専門学校・大学へサービスを拡大
2016年6月：神奈川県教育委員会と共同研究協定を締結
2016年7月：「アダプティブラーニング」サービスの本格提供開始
2016年12月：埼玉県教育委員会のアクティブ・ラーニングのプラットフォームに採用
2017年7月：岡山大学とビッグデータ解析による英単語学習の実証事業を開始
2017年8月：Classi プラットフォームを発表
2018年1月：東京工業大学と自動作問の実証研究を開始
2018年2月：不登校の小中学生支援プロジェクトに参画
2019年1月：EDUCOMを買収
2019年3月：学校と保護者間の連絡アプリ「Classiホーム」の提供開始
2020年4月：外部からのサイバー攻撃により個人情報が漏洩

サイバー攻撃と個人情報漏洩

2020年4月5日、Classiは外部からのサイバー攻撃を受け、約122万人分のIDとパスワード、および2,031件の教員の自己紹介文が流出しました。また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う休校措置によるアクセス集中により、サービスが複数回停止する事態も発生しました。

Classiは、教育現場におけるICT化の推進に貢献する一方、セキュリティ対策やサービス安定化といった課題にも直面しています。しかし、その成長は止まることなく、教育ICT分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

関連項目

スタディサプリ
ベネッセコーポレーション
ソフトバンク
学校ICT環境整備事業
MOOCs
個人情報漏洩

外部リンク

Classi株式会社
株式会社EDUCOM
Classi (classijp) - Facebook
* Classi - YouTubeチャンネル

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