Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)

TM NETWORK|TM_NETWORKの「Come on Let's Dance」について

TM NETWORK|TM_NETWORKの6枚目のシングル「Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)」は、1986年4月21日にリリースされました。この曲は、アルバム『GORILLA』の先行シングルとして登場し、カップリングには「You can Dance」と共にリミックス・ヴァージョンの「Come On Let's Dance (The SAINT MIX)」が収録されています。曲の制作においては「FANKS」という新たなコンセプトが掲げられ、それまでの近未来的な路線に代わるファンキーなスタイルが求められました。

制作の裏側

小室哲哉とマイケル・バルビエリの手によってニューヨークで制作された本曲は、生ドラムやサックス、スリーピース・コーラスが特徴的で、アメリカのR&Bやモータウンの音楽がルーツとなっています。小室は「ダンサブルな音楽を作りたい」という思いを持っており、作品において同じ音楽的背景を持つヨーロッパのアーティストたちと共通するスタイルを形成しようと奮闘しました。

レコーディングにおいては、全くサンプリングを使用せず、独自のワンボタンスイッチング録音を駆使して作られました。その過程で、マイケルは日本語が理解できないために何度も小室に質問を投げかけ、細やかなコミュニケーションが求められました。例えば、曲途中のイントロは小室の実家での打ち合わせ中に生まれたエピソードが動機となっており、楽曲にストーリーを持たせています。

魅力的な演奏陣

サックスの演奏には元タワー・オブ・パワーのレニー・ピケットが参加し、その演奏は間奏のソロパートで特に印象的です。デュラン・デュランの「The Reflex」のリミックスに刺激を受け、サックスを生かしたアレンジが施されました。さらに、ニューヨークのタワサ・アジなど有名なコーラスグループのメンバーも参加し、コーラスのサウンドが楽曲の奥行きを増しています。

宇都宮隆は、この曲を聴いたときの衝撃を語っており、特に音圧の強さとクオリティの高さに感動したと述べています。それにより、海外でのレコーディングがもたらす特別な音作りの重要性を感じ取ったのです。

詩のテーマとミュージック・ビデオ

楽曲の歌詞について、小室は神沢礼江にエルトン・ジョンやハワード・ジョーンズのようなアプローチで制作を依頼しました。歌詞には「友情」「叱咤激励」「希望」というテーマが織り込まれており、聴く人が深く耳を傾けることを意識して構築されています。「Dance」という言葉は、希望や前向きなメッセージへのきっかけとして用いられました。

ミュージック・ビデオの撮影は、レコーディング作業の合間を縫って行われました。宇都宮隆が髪を切った日に名古屋へ移動し、1日でロケーション撮影を完了させるという大胆なスケジュールが組まれました。映像編集にはCGを駆使し、リズミカルなディスコ調の映像が制作されました。

収録内容

本楽曲はさまざまなアルバムにも収録されており、TM NETWORK|TM_NETWORKの音楽の代表作となっています。ファンキーでありながら深いメッセージを持つ「Come on Let's Dance」は、単なるダンスナンバー以上の存在感を放っており、リスナーに強い印象を与え続けています。

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