Cybereason

サイバーリーズンについて

サイバーリーズン（Cybereason Inc.）は、アメリカのマサチューセッツ州ボストンに本社を置くサイバーセキュリティ企業です。日本、イギリス、イスラエルにも拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。日本法人であるサイバーリーズン・ジャパン株式会社は、ソフトバンクとの合弁会社として設立されました。

創業と背景

サイバーリーズンは、イスラエル国防軍の情報収集部門である8200部隊でサイバーセキュリティに携わっていた3名の専門家によって2012年に設立されました。この8200部隊は、サイバー攻撃防御における精鋭部隊として知られています。創業メンバーは、長年の実戦経験で培った専門知識と技術を基に、世界で最も複雑なサイバー攻撃に対抗できるプラットフォームの開発を目指しました。

プラットフォームの特徴

サイバーリーズンのセキュリティプラットフォームは、エンドポイントのログを収集し、クラウドベースのデータ解析プラットフォームを通じて、侵入したマルウェアなどのサイバー攻撃の兆候をリアルタイムに検知します。このプラットフォームは、大手製造業、金融機関など、様々な業種の企業で採用されています。

沿革

2012年、イスラエルで創業したサイバーリーズンは、数年間自社技術の開発とテストを重ねました。2014年初頭に本社をボストンに移転し、プラットフォームを本格的に始動させました。同年2月には、シリーズAの資金調達で460万ドルを獲得し、2015年2月にはシリーズBで2540万ドルを調達。この資金調達には、顧客であるロッキード・マーティンからの約1000万ドルの出資が含まれています。さらに同年10月には、ソフトバンク主導のシリーズCで5900万ドルを調達し、事業拡大を加速しました。

2016年には海外進出を開始し、日本とロンドンにオフィスを開設。同年4月には、ソフトバンクとの合弁会社であるサイバーリーズン・ジャパンを設立しました。

製品

サイバーリーズンの製品は、侵入を完全に防ぐことは不可能であるという前提に立っています。そのため、侵入後の攻撃者の活動を迅速に検知し、攻撃を成立させないための仕組みを提供します。製品カテゴリーとしては、EDR（Endpoint Detection and Response：エンドポイントの検出およびレスポンス）に該当します。

システムは、エンドポイントにインストールされた「センサー」、ログを解析する「解析エンジン」、そして操作画面である「コンソール」の3つのコンポーネントで構成されています。特徴的なのは、監視対象のエンドポイントから収集したログを専用サーバーに集約し、AIエンジンがそれらを相関分析することです。AIは、正常な状態から逸脱した挙動を検知し、攻撃と判断した根拠を明確に示します。また、攻撃がどの程度進行しているか、影響範囲がどこまで広がっているかを可視化する機能も備えています。

企業向けプラットフォーム「Cybereason」は、振る舞い検知とおとり技術を組み合わせることで、未知のランサムウェアを含む様々な脅威を検出し、活動を阻止します。実際に、WannaCryが顧客環境で暗号化を開始する前に検知し、停止させた実績があります。さらに、エンドポイントのデータを自動的に収集し、AIエンジンで解析することで、ランサムウェア以外のサイバー攻撃にも対応し、エンドポイントを保護します。

創業者

サイバーリーズンの共同創業者兼CEOは、リオル・ヂブ（Lior Div）です。彼は8200部隊での功績が認められ、イスラエル諜報部隊長から勲章を授与されています。リオル・ヂブは、ハッキングオペレーション、フォレンジック、リバースエンジニアリング、マルウェア分析、暗号化と回避技術の専門家です。共同創業者兼CTOのヨノタン・スイツリウムーアミツ（Yonatan Striem-Amit）は、機械学習、ビッグデータアナリティクス、可視化技術の専門家として知られています。共同創業者兼CVOのヨッシー・ナール（Yossi Naar）は、防衛産業におけるセキュリティプラットフォームやSEM（セキュリティ情報とイベント管理）のためのデータプラットフォーム設計の経験が豊富です。

Cybereason

サイバーリーズンについて

創業と背景

プラットフォームの特徴

沿革

製品

創業者

関連項目

外部リンク