D-WARS ディー・ウォーズ

『D-WARS ディー・ウォーズ』の概要

『D-WARS ディー・ウォーズ』（原題：D-War）は、2007年に公開された韓国の怪獣映画で、シム・ヒョンレ監督が手がけました。本作品は、シム監督が以前に製作した『怪獣大決戦ヤンガリー』の流れを汲む内容となっており、壮大なドラマと迫力満点のアクションが特徴です。

あらすじ

物語は、ロサンゼルス郊外で起きた大規模な陥没事故から始まります。テレビレポーターのイーサンは、その取材中に化石のような鱗を見つける。この鱗は、15年前に古物商から受け取ったもので、古物商のジャックは500年前、朝鮮での蛇イモギと邪なる蛇ブラキの戦いが現代に蘇ることを予告していました。運命の女性サラが、この戦いの鍵を握ることになります。サラは竜に進化する力を秘めた存在で、ロサンゼルスで巻き起こる壮絶な戦争の中心に据えられています。

登場生物

映画には、二体の大蛇が主要な存在として登場します。

イモギ（Imoogi）

イモギは、聖なる大蛇で優しい性格を持ち、500年おきに邪悪なブラキと戦い続けてきた存在です。500年前、イモギは人間の犠牲によって宝玉を手にし、竜へと進化を遂げます。彼は、ロサンゼルスでブラキに立ち向かう際、野生の力を発揮し、空を飛びながらブラキを攻撃し、最後には圧倒的な力で彼を撃破します。

ブラキ（Buraki）

ブラキは、堕落したイモギとして描かれた邪悪な大蛇です。彼の外見は不気味であり、強力な顎や防御力を持っています。悪の力で様々な生物を魔獣に変える能力を有し、今にも世界を脅かそうとしています。ブラキの登場は、物語に緊迫感を与える重要な要素です。

その他の生物

• - Shaconne: 恐竜に似た姿で、劇中では非常に印象的な突撃を見せています。
• - ブルコー（Bulco）: 西洋のドラゴンのような姿を持ち、空中での華麗な動きと火球を吐く能力を兼ね備えています。
• - Dawdler: 尻尾付きの巨大爬虫類で、背中にミサイルを搭載したユニークな存在です。

評価と興行成績

『D-WARS ディー・ウォーズ』は、韓国国内で870万人を超える観客を動員し、2007年の観客数1位を獲得するなど大ヒットを記録しました。一方で、北アメリカでは『D-War: Dragon Wars』として公開され、約1100万ドルの興行収入を上げました。しかし、日本では公開が遅れた影響もあり、興行成績は芳しくありませんでした。

批評

映画は、韓国国内でのヒットとは裏腹に、映画関係者やアメリカの批評家からは厳しい評価を受けました。特に、ストーリーの不備や編集の難点が指摘されるなど、技術的面でも賛否が分かれました。評論家からは、良いCGIやアクションにもかかわらず、全体として楽しめる作品とは言い難いとされ、多くの酷評が寄せられました。

映画のその後

2016年には、中国資本による続編の制作が発表され、多くのファンがその行方に注目しています。『D-WARS ディー・ウォーズ』は、韓国の映画史においても特異な存在となり、続編への期待を生むきっかけとなりました。

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