D-project with ZARD

『d-project with ZARD』：ZARDへのオマージュと新たな解釈

『d-project with ZARD』は、ZARDのデビュー25周年を記念してリリースされた、d-projectによるトリビュートアルバムです。規格番号はGZCA-5276。ZARDの楽曲を、坂井泉水とゆかりのあるアーティストたちが新たなアレンジで蘇らせる、まさにZARDへの愛と敬意が込められた作品となっています。

このアルバムの最大の特徴は、数々のヒット曲を輩出した大黒摩季が、全14曲中11曲でゲストボーカルとして参加している点です。これは、プロデューサーである長戸大幸氏が長年温めていた構想によるもの。1990年代から「ZARD」と「大黒摩季」によるツインボーカルを夢見ており、このアルバム制作を機に、大黒摩季氏への直接オファーを実現させました。その実現によって、ZARD楽曲に新たな魅力が加わり、聴き慣れた名曲の数々が新鮮な印象を与えてくれることでしょう。

アルバムに収録されている楽曲は、全て坂井泉水による作詞（「雨に濡れて」のみ上杉昇氏との共作）です。歌唱は、大黒摩季が中心となり、11曲でその圧倒的な歌唱力を披露。残りの3曲はオリジナルボーカルであるZARDの歌声が聴けます。「かけがえのないもの」のみ2番からの歌唱となっていますが、それ以外の楽曲はフルコーラスで収録されています。また、注目すべきは「愛は暗闇の中で」の選曲。坂井泉水さんの死後にリリースされたシングルバージョンではなく、オリジナルバージョンの歌詞を使用している点に、制作陣のこだわりが感じられます。

さらに、このアルバムを彩る数々のミュージシャンにも注目です。元DA PUMPのKEN氏によるMC、村岡ひかる氏、泉彩子氏、セラ氏、夕生奈氏といった実力派コーラス陣、そして向井達哉氏らによるコーラスワークが、楽曲に深みと奥行きを与えています。ギターには、チナ氏、北田慧氏、安井剛志氏、ゼル氏など、多彩な実力派ミュージシャンが参加。それぞれのアーティストの個性と高い演奏技術が、ZARD楽曲に新たな魅力を与えています。

『d-project with ZARD』は、単なるトリビュートアルバムにとどまらず、ZARDの楽曲を再解釈し、新たな魅力を引き出した、珠玉の作品と言えるでしょう。ZARDのファンはもちろん、大黒摩季のファン、そして90年代J-POPを愛するすべての人にとって、必聴の1枚と言えるでしょう。長戸大幸氏の長年の構想が結実したこのアルバムは、音楽史に残る貴重な作品として、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。 GIZA studioによる公式ページも合わせて参照ください。

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