DAFIF

DAFIF（デジタル航空情報ファイル）とは

DAFIF（Digital Aeronautical Flight Information File）は、アメリカ国家地球空間情報局（NGA）が管理する、全世界の空港、航空路、領空、航法データなど、航空に関するあらゆる情報を網羅した包括的なデータベースです。航空業界にとって不可欠な情報源でしたが、その公開状況には変化がありました。

一般公開の中止

DAFIFは、2006年10月までインターネット上で一般公開されていました。しかし、知的財産権を主張するアメリカ国外の情報提供者が増加したため、NGAは著作権侵害のリスクを考慮し、一般公開を中止しました。現在では、連邦政府や州政府機関、政府認定の建設会社、アメリカ国防総省の顧客など、限られた機関のみがアクセス可能です。

公開中止の背景には、オーストラリア政府が関与していることが明らかになっています。オーストラリアの航空データへのアクセス強化を目的として設立された政府系企業「エア・サービス・オーストラリア」の存在が、NGAがデータ公開を中止する要因の一つとなりました。

USFIFについて

USFIF（United States Flight Information File）は、アメリカ合衆国に特化した航空データを収録したウェブサイトで、NGAによって2007年10月まで運営されていました。しかし、現在はNGAが航空情報を一般公開するウェブサイトは存在しません。

DAFIFの代替となる情報源

DAFIFの一般公開中止後、完全な代替とは言えないまでも、新たな情報源が登場しています。以下にいくつかの例を挙げます。

Google Earth 3D Airspace (Lloyd Bailey.net): Google EarthのKMLフォーマットに対応しており、航空空間情報を3Dで表示できます。
OurAirports: DAFIFの公開停止直後に設立されたコミュニティサイトで、空港や航法支援に関するオープンなデータベースを構築しています。CSV形式でのデータダウンロードが可能です。
* Worldwide Soaring Turnpoint Exchange: Airspace: 他のオープンフォーマットで公開されている寄稿データです。

これらの情報源は、DAFIFが提供していた情報を完全にカバーするわけではありませんが、代替手段として利用されています。特に、Google Earthのフォーマットに対応したデータや、OurAirportsのようなオープンなコミュニティベースのデータベースは、航空情報の入手を容易にしています。

DAFIFの一般公開中止は、航空情報へのアクセスを大きく制限しましたが、その一方で、新たな情報提供の動きを促しました。今後も、よりオープンでアクセスしやすい航空情報へのニーズが高まっていくと考えられます。

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