DAnce to positive

アルバム『dAnce to positive』の概要

『dAnce to positive』（ダンス・トゥー・ポジティヴ）は、1995年3月27日にリリースされたtrfの5作目のスタジオアルバムです。このアルバムはavex traxから発売され、多くのリスナーに愛されました。

アルバムの収録内容

このアルバムには、1995年の初頭からリリースされたシングル「CRAZY GONNA CRAZY」、「masquerade」、「Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜」など、全13曲が収録されています。いずれのシングルもミリオンセラーを記録し、アルバム全体もtrfの売上記録を更新しました。

音楽的アプローチ

アルバムの音楽性は、ファンクの要素が強く表れており、ブラスセクションが全面的にフィーチャーされています。また、黒人コーラスを取り入れたアレンジによって、より一層リズミカルでグルーヴ感あふれる作品に仕上がっています。前作『BILLIONAIRE 〜BOY MEETS GIRL〜』とは異なり、本作では1970年代のソウルミュージックやモータウンのスタイルを基盤に置きつつ、それをtrf流に刷新した形で提案しています。

プロデューサー小室哲哉が打ち出したコンセプトには「ポジティブな精神や上昇志向」が盛り込まれています。困難な状況でも前向きでいることを促すメッセージが、アルバム全体に込められているのです。

DJ KOOもアルバムの音楽が持つ人間的な温かさを強調し、リスナーにとっても気分を盛り上げる要素として働くと述べています。

アートワークとビジュアル

アルバムジャケットは、男性メンバーと女性メンバーの特性を表現した赤外線写真を使用し、非常にトレンディかつ視覚的に魅力的なデザインとなっています。また、初回盤には特製ケースとともにフォトブックが付属するなど、ファンにとっても価値のある収録内容となっています。

セールスと反響

リリース時、trfは日本の音楽シーンで絶大な人気を誇っており、このアルバムもその期待に応える形で200万枚以上を売り上げました。1995年のオリコン年間アルバムチャートでは第2位を獲得し、特にDREAMS COME TRUEとの競争が注目されました。最終的に、1996年7月時点での累計売上は366万枚に達し、音楽界における歴史的な業績の一つとなりました。

受賞歴と影響

このアルバムは第37回日本レコード大賞のベストアルバム賞や第10回ゴールドディスク大賞のアルバム賞（女性ポップス部門）など、数々の受賞歴も有しています。これらの功績は、音楽ファンの心に強く根付いており、trfが持つ影響力を証明しています。

各曲の特徴

各曲にはユニークな特徴があります。「Welcome to Funky positive world」は、マーク・パンサーの掛け声で始まり、DJ KOOはその雰囲気を女の子との時間に例えています。「masquerade」は、生楽器の演奏によって新たなファンクテイストに仕上がっています。

「ENGAGED」では、時間の流れを重視し、前向きなメッセージが込められています。最終的には、アルバムのラストに「overnight piano dream」としてインスト楽曲が収められ、全体的なテーマを締める役割を果たしています。

『dAnce to positive』はただのアルバムではなく、trfが持つ音楽の多様性とメッセージ性を示す重要な作品であり、多くのリスナーに感動を与えてきた名盤です。

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