DEAD DANCE

DEAD DANCE

『DEAD DANCE』（デッドダンス）は、1993年3月26日にジャレコより発売されたスーパーファミコン用の対戦型格闘ゲームです。個性的なキャラクターたちが織りなす物語と、当時の家庭用ゲーム機ならではのシステムが特徴となっています。

ゲームシステム

本作には、主に4つのモードが用意されています。物語を追いながら塔の頂上を目指す「ストーリーモード」、特定の相手を選んで練習できる「練習モード」、友人やCOMと対戦する「対戦モード」、そして各種設定を変更できる「オプションモード」です。

特に「ストーリーモード」は、プレイヤーが4人の主人公格キャラクターから一人を選び、塔の階層ごとに待ち受けるライバルたちを打ち倒していく形式です。このモードでは、敵を倒すごとにキャラクターが成長し、必殺技の威力が増したり、技のエフェクトが派手になったりと、見た目にも分かりやすい強化が施されます。また、進行状況を記録するためのパスワード機能も搭載されており、当時の家庭用ゲーム機におけるセーブ手段として一般的な方式が採用されていました。練習モードでは、最終ボスを除く様々な敵キャラクターを相手に実戦形式の練習が可能です。対戦モードでは、プレイヤー同士やCOMとの対戦が楽しめますが、同じキャラクター同士での対戦はシステム上できませんでした。オプションモードでは、試合の時間設定やCOMの強さ、ストーリーモード以外の必殺技の性能などを細かく調整することが可能です。

本作のユニークなシステムとして、対戦の決着がついた瞬間のリプレイを、スローモーションで確認できる機能が挙げられます。これにより、劇的なKOシーンなどをより印象的に楽しむことができました。

登場人物

プレイヤーが操作できるキャラクターは4人、そして塔に待ち受ける敵キャラクターは7人存在します。敵キャラクターは特定の条件を満たすことで使用可能になります。

プレイヤーキャラクター
翔: 主人公的な立ち位置の日本人青年。バランスの取れた性能を持ちますが、対空技のコマンド入力には独特の癖があります。
ザジ: 翔とほぼ同じ能力を持つ黒人青年。思想は翔とは異なります。
琴乃: 父の仇討ちを誓うくノ一。溜めコマンドを使用する必殺技が多く、立ち大パンチのリーチと判定に優れています。
ヴォルツ: オランダ出身のプロレスラー。組み技を主体としたファイトスタイルで、防御や対空技は少なめです。無口な性格。

敵キャラクター
ビーンズ: 塔の入り口を守る最弱のモヒカン男。
ドルフ: リビア出身の軍人。バズーカ砲を駆使して戦います。
水野麗: 古武術の使い手。ジャドーを深く信仰しており、豊富な飛び道具を持っています。
ガジェット: ヴォルツと似た体格の覆面レスラー。実はヴォルツの弟です。
紫狼: 刀を用いる忍者。しゃがむことができず、蹴り技を持たないという独特の性能です。
キース: 東ドイツ出身の改造人間。電気技を使い、義手の腕による長いリーチが特徴です。
* ジャドー: ストーリーモードの最終ボス。強固なアーマーを身に着け、闘気を放つ強敵で、練習モードには登場しません。

移植と評価

後に『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』のラインナップに加わった移植版では、キャラクターの流血表現が修正されています。

発売当時の評価としては、ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは40点満点中27点、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票によるゲーム通信簿では30点満点中19.61点を得ており、1993年時点のスーパーファミコン全ソフト中では比較的上位に位置づけられていました。当時のゲーム雑誌のレビューでは、キャラクターごとにシナリオ展開が異なるストーリーモードや、対戦の決め技をスローでリプレイする機能などが評価点として挙げられています。

本作は、ジャレコをはじめとする多くのスタッフによって開発され、個性的なキャラクターデザインやゲームシステムが作り上げられました。

もう一度検索