DISCOVERY (Mr.Childrenのアルバム)

演奏者：Mr.Childrenの挑戦

『DISCOVERY』は、日本のロックバンドMr.Childrenの7枚目にあたるオリジナルアルバムで、1999年2月3日にトイズファクトリーからリリースされました。このアルバムは、同バンドの活動の中で特に意欲的な作品として評価されています。活動休止明けにリリースされた本作は、前作『BOLERO』から実に約1年11ヶ月ぶりであり、ファンにとって待望の新作となりました。

アルバムの特徴

本作は、通常盤のみのリリースで、HDCD規格での制作がなされている点が特徴です。ジャケットに描かれているのは、活動初期以来久しぶりにメンバー全員の顔。当然ながら、トイズファクトリーによると、本作のアートディレクションは信藤三雄が担当しています。本作のリリースに際し、表題曲「DISCOVERY」の歌詞制作にあたっては、桜井和寿が「どれだけ音を鳴らせるか」を重視した結果、シンプルな構成となったと言います。制作過程では、特に何の決め事もなく、リラックスした状態で曲作りを進めたとのこと。レコーディングは、バンド初期のように合宿形式で行われ、その日の気分や天候に合わせて曲が演奏されるという自由なスタイルで進められました。彼らは1998年に何度かセッションを行い、その中にはロサンゼルスでのレコーディングも含まれています。

楽曲解説

アルバムには、合計13曲が収録されており、特に「DISCOVERY」、「光の射す方へ」、「終わりなき旅」などはシングルとしてもリリースされています。なお、アルバムの中には、再生時間が6分を超える楽曲が3曲も収録され、Mr.Childrenのアルバムにおいては初めてトータル再生時間が1時間を超えるという試みがなされています。

トラック一覧

1. DISCOVERY - 表題曲であり、サーフィンの帰りにインスピレーションを受けて作られた。歌詞が少ないのは、音楽に重きを置きたいという潔さが感じられます。
2. 光の射す方へ - 16thシングルで、希望を描く明るい楽曲。
3. Prism - 「終わりなき旅」のカップリングで、心に響く歌詞が魅力。
4. アンダーシャツ - 社会の問題に対する批判を織り交ぜた楽曲で、ビートルズの影響を強く受けています。
5. ニシエヒガシエ - シングル表題曲で、ダイナミックなメロディが人々を引き込みます。
6. Simple - アコースティックアプローチが特徴の、穏やかな曲。
7. I'll be - 長大な楽曲で、情熱が込められた作品。
8. #2601 - ハードロックスタイルで、ユニークな歌詞が特長。
9. ラララ - 仮タイトルから進化した明るい楽曲。
10. 終わりなき旅 - オーケストレーションが施された作品で、普遍的なテーマを描いています。
11. Image - さらなる音楽的冒険を試みた楽曲。

チャート成績と影響

リリース直後からオリコンチャートでの初登場1位を獲得し、初週で驚異的なセールスを記録。累計で約181万枚の売上を達成し、Mr.Childrenにとって5作目のミリオンセラーに。これにより、彼らの地位はさらに確固たるものとなりました。発売後のツアー『Mr.Children TOUR '99 DISCOVERY』では、多くのファンに支えられ、盛況に続けられました。

まとめ

『DISCOVERY』は、Mr.Childrenの音楽的な実験性や表現力を象徴するアルバムであり、その後の活動にも大きな影響を与える重要な作品となりました。ファンのみならず多くの音楽ファンに愛され続けているこのアルバムは、今なお多くの人々に新鮮さをもって受け入れられています。

もう一度検索