DNB (ノルウェーの企業)

DNB ASA：ノルウェーを代表する金融グループ

DNB ASA（ディーエヌビー、旧DnB NOR ASA）は、ノルウェー最大の金融機関です。個人向け・法人向けの商業銀行業務を基盤としながら、投資銀行業務、保険事業、資産運用事業など、多様な金融サービスを提供しています。ノルウェー国内に強固な基盤を築きつつ、国際展開も積極的に進める同社の詳細について見ていきましょう。

事業内容：多角的な金融サービス

DNBグループは、中核となるDNB Bank ASAをはじめ、Vital Forsikring、Nordlandsbanken、Cresco、Postbankenといった複数のブランドで事業を展開しています。DNB Bankはノルウェー全土に拠点を持ち、個人顧客、法人顧客、地方公共団体など幅広い顧客層に金融サービスを提供しています。

特に、DNB Bankはグループ最大の企業であり、ノルウェー最大の銀行としての地位を確立しています。また、投資銀行部門であるDnB NOR Market、クレジットカード会社であるCresco、保険会社であるVital、そして資産運用会社であるDnB NOR Asset Managementなどが、ノルウェー国内のみならずスウェーデンなどでも事業を展開しています。

顧客規模は、個人顧客約230万人、法人顧客約20万人、インターネットバンキングユーザー約160万人、年金・生命保険加入者約100万人と、ノルウェー国内で圧倒的なシェアを誇ります。218もの店舗網を有し、高い利便性を提供しています。

ノルウェー経済の中核をなす海運業やエネルギー産業への対応として、ヘルシンキ、コペンハーゲン、ロンドン、ニューヨークなど世界13ヶ所の支店に加え、スウェーデンにも複数の支店を展開。さらに、デンマーク、フィンランド、ポーランド、バルト三国などでは、DnB NORDという合弁会社を通じて事業を拡大しています。DnB NORDは、DNBが51%の株式を保有しており、約93万人の顧客と218の支店を有しています。

株主構成と本社所在地

DNBの株式はオスロ証券取引所に上場されており、OBX指数にも採用されています。しかし、ノルウェー政府が34%の株式を保有する筆頭株主であり、国策的な側面も持ち合わせています。第2位の株主は、財団法人であるSparebankstiftelsen DnB NORで、10.03%の株式を保有しています。DNBの本社はノルウェーの首都オスロに位置しています。2011年11月には社名をDnB NORからDNBへと変更しました。

歴史：19世紀からの歴史と成長

DNBの歴史は、1822年に設立されたChristiania Sparebankまで遡ります。その後、Gjensidige、Bergens Privatbank、Den norske Creditbankなど、複数の金融機関の買収・合併を経て、2003年に現在のDNBグループが形成されました。長きに渡る歴史の中で、数々の金融機関を傘下に取り込み、現在のノルウェーを代表する金融グループへと成長を遂げています。

結論

DNBは、ノルウェー国内で圧倒的なシェアを誇る金融グループであり、その事業は商業銀行業務にとどまらず、投資銀行、保険、資産運用など多岐に渡ります。ノルウェー政府の強い関与の下、安定した経営基盤を維持しながら、国際的な展開も積極的に進めています。その歴史は古く、19世紀にまで遡る長い歴史の中で、数々の合併買収を繰り返しながら成長を遂げ、現在の地位を築き上げてきました。今後もノルウェー経済の成長を支える主要プレーヤーとして、その役割を果たしていくことでしょう。

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