DOWN TOWN MYSTERY

DOWN TOWN MYSTERY

『DOWN TOWN MYSTERY』（ダウン・タウン・ミステリー）は、1986オメガトライブがカルロス・トシキ＆オメガトライブへと改名後にリリースされた初めてのシングルおよびアルバムです。本稿では、このシングルとアルバムの特徴や背景に焦点を当てて解説します。

シングルについて

シングル「DOWN TOWN MYSTERY」は、カルロス・トシキ＆オメガトライブとしては初、また1986オメガトライブ名義から数えると通算6枚目のシングルです。このシングルには、両A面扱いとして“DAYLIGHT” VERSIONと“NIGHT TIME” VERSIONが収録されています。各バージョンは異なるミキシングエンジニアによって仕上げられています。具体的には、“NIGHT TIME” VERSIONは清水邦彦が、そして“DAYLIGHT” VERSIONは新たに起用された内沼映二が担当しました。

このように異なるアプローチを持った二つのバージョンを同時にリリースする試みは、日本の音楽業界において初のことであったと言われています。また、シングルは特定のタイアップが付いておらず、そのスタイルがファンの間での人気を集めました。シングルのエンディングはフェードアウトする形で終了し、シンプルながらも印象に残る仕上がりとなっています。

アルバムについて

アルバム「DOWN TOWN MYSTERY」は、カルロス・トシキ＆オメガトライブとしての初のオリジナルアルバムであり、1986オメガトライブ名義から数えれば3枚目にあたります。このアルバムでは、全曲の作曲を和泉常寛が担当しており、彼のメロディーセンスが光る内容になっています。アルバムはアナログ盤とCDでは“NIGHT TIME” VERSIONが含まれ、カセットテープでは“DAYLIGHT” VERSIONが収録されるという形でリリースされました。また、著名なコーラスアーティストであるジョイ・マッコイもゲスト参加しています。

特徴とエピソード

この歌曲は後に多くのファンを魅了することになりますが、その裏には数々のエピソードが隠されています。シングルのリリース前に黒川照家がバンドから脱退したため、クレジットからは彼の名前は外されてしまいました。しかし、レコーディングとコンサートツアーが重なっていたため、彼が参加していた可能性も指摘されています。コンサートツアーは1987年9月から始まり、様々な試練を乗り越えながら1988年に終了を迎えることになります。

最後のライブでこの曲が演奏されたことも特筆すべき点です。観客のアンコールに応えざるを得ず、この曲が最後に演奏されることになりました。観客との絆が深まった瞬間は、今でもファンの記憶に残ることでしょう。

プロモーションビデオとCM

シングルに伴いプロモーションビデオやテレビCMも制作されました。プロモーションビデオでは、女性モデルとの絡みを見せるカルロスの姿が印象的でした。CMにはデイライト・バージョンやナイトタイム・バージョンの音源が使用され、さらなる注目を集める要因となりました。

このように、『DOWN TOWN MYSTERY』はカルロス・トシキ＆オメガトライブとしてだけでなく、日本の音楽史においても特別な位置を占める作品となっています。多くのファンに愛され続け、その影響力は今なお色褪せることなく、音楽シーンに強い足跡を残しています。

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