Diamond cycle

diamond cycle

2007年1月31日、日本の音楽ユニットaccessは、初のミニアルバム作品となる『diamond cycle』を発表しました。ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズからリリースされた本作は、前作のCDシングル『Re-sync GHOST』からおよそ4年ぶりのCD作品であり、ファンにとっては待望のリリースとなりました。

accessにとってミニアルバムという形式は初めての試みであり、彼らの音楽性における新たな局面を示す一枚とも言えます。本作は市場において累計1.5万枚の売上を記録しました。

このアルバムに収録されている楽曲の中で、特に注目すべき点がいくつかあります。まず「CATCH THE RAINBOW」は、リリース前の2005年にFM NACK5のステーションイメージソングとして採用されていました。さらに後年、この曲は特別なバージョンとして再制作されています。2011年には、東日本大震災からの復興への祈りを込めた「CATCH THE RAINBOW 2011（Pray For Japan Version）」として新たなアレンジが施され、デジタル配信限定のシングルとしてもリリースされ、再び多くの人々に届けられました。

もう一つ、収録曲「Stay」は非常に特異な存在感を放っています。この楽曲は、後に発表されたaccessの6thオリジナルアルバム『binary engine』に収録された「SUMMER NIGHT BREEZER」の原曲にあたる作品です。本作の初回限定盤には、この「Stay」のために制作されたミュージックビデオを収録したDVDが特典として同梱されました。そして何よりも特徴的なのは、その演奏時間の長さです。インストゥルメンタル楽曲や既存曲のリミックスバージョンを除いたaccessのオリジナルボーカル楽曲としては、「Stay」は唯一、演奏時間が9分を超える長尺となっています。これは彼らの楽曲の中でも非常に珍しい例であり、この曲の持つ壮大さや展開の豊富さを示唆しています。

アルバム全体の音楽性については、ミニアルバムという構成の中で、実験的な要素とaccessらしいメロディセンスが融合した内容となっています。約4年という期間を経て発表された作品であることから、当時の彼らの音楽的な成熟や新たなアプローチが感じ取れる一枚と言えるでしょう。

本作の制作には、外部ミュージシャンも参加しています。ギターパートでは、長年にわたり多くのアーティストの作品に参加している著名なギタリスト、葛城哲哉がその腕を振るいました。また、一部の楽曲では、HIP HOPグループDt.のメンバーであるHIDEがラップで参加し、accessのサウンドに新たな彩りを加えています。

『diamond cycle』は、accessのキャリアにおいて、初のミニアルバムという形式、約4年ぶりのCDリリース、そして「Stay」のような挑戦的な楽曲を含む点で、重要な位置を占める作品です。彼らの音楽の幅広さと、常に新しい表現を追求する姿勢が示されたアルバムと言えるでしょう。

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