Discord

Discordとは

Discordは、Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Webブラウザで利用可能なインスタントメッセージングとコミュニケーションサービスです。このプラットフォームは、音声通話やビデオ通話、VoIP機能を備え、全世界で3億5000万人以上のユーザーに利用されています。特に、ゲームコミュニティにおいて非常に人気があります。

歴史

開発の背景

Discordの創設者は、ゲーム業界での経験を持つジェイソン・シトロンとスタン・ヴィシュネフスキーです。シトロンは、2011年にOpenFeintをグリーに売却し、その資金を元に2012年にゲーム開発スタジオHammer & Chiselを設立しました。シトロンは、ファイナルファンタジーXIVやLeague of Legends等のゲームから、コミュニケーションの難しさを知り、低遅延で使いやすいチャットサービスの必要性を感じました。この思いが、後のDiscordの開発に繋がります。

リリースと初期の発展

2015年5月、Discordは「discordapp.com」のドメイン名で正式にリリースされました。初日はわずか600人のユーザーが登録しましたが、その後、人気ストリーマーやゲームコミュニティによって急速に普及しました。2018年にMicrosoftがXbox Liveとの統合を進め、2020年にはブランドの方向性を「ゲーム専用グループチャット」から「コミュニティと友人のためのチャット」へと変更したことで、利用者が急増しました。

機能

Discordの主な機能には、テキストメッセージ、音声通話、ビデオ通話、画面共有が含まれます。テキストチャンネルではMarkdown構文がサポートされ、2000文字までのメッセージを投稿できます。ボイスチャンネルでは、最大10人までの音声通話が可能となっています。

サーバーとチャンネル

Discordでは、様々なチャンネルが集まる「サーバー」を作成できます。このサーバーには最大50万人までのユーザーが参加可能で、権限や役割を設定できる仕組みがあります。また、ダイレクトメッセージ機能を利用することで、個別の会話もできます。

ユーザープロフィール

Discordのユーザーは、アカウントを通じてメールアドレスで登録する必要があり、ユーザー名の末尾には4桁の数字が付与されます。2023年にはこの仕様が変更され、よりシンプルで分かりやすいユーザー名へとシフトしました。加えて、SpotifyやXboxのアカウントとの連携も可能で、共有機能が充実しています。

新しい機能とパートナーシップ

2021年には、AIを活用した攻撃的メッセージの検出ツールを開発するSentropyを買収し、ユーザーの安全性向上を目指しました。2022年には、XboxネットワークやPlayStationにおいてもボイスチャット機能が連携され、ますます便利になりました。さらに、2024年には、Discordがテロや違法情報の防止策を強化するため、特定の国でサービスが制限されました。

現在の利用状況

Discordは、特にeSportsや大型ゲームトーナメントのコミュニティで多く利用されていますが、テレワークやオンライン会議でも便利なツールとして認識されています。その多機能性から、ゲームに特化したプラットフォームから一般のコミュニケーションアプリへと進化を遂げています。公式ウェブサイトからも、さまざまな機能を利用することができ、利用者のニーズに幅広く応えています。

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