ENDLESS RAIN

ENDLESS RAINについて

「ENDLESS RAIN」は、1989年12月1日に日本のロックバンドX（後のX JAPAN）からリリースされたシングルであり、彼らの4枚目となる作品です。この曲はバラードとしても初めてのものであり、メジャーデビューアルバム『BLUE BLOOD』からの再リリースという形で世に送り出されました。特に注目すべきは、YOSHIKIが作曲を担当し、彼自身の感情を音楽に落とし込んだ点です。

制作背景

当時、Xのディレクターを務めていたSony Musicの津田直士は、YOSHIKIの才能に早くから目を付けていました。彼はYOSHIKIが世界中で何世代にもわたって聴かれるような音楽を創り出せると信じ、その感情をメロディへと昇華させる能力を高く評価していたのです。この「ENDLESS RAIN」が生まれる背景には、津田がYOSHIKIにメジャーキーの美しいバラードを提案したことが大きく影響しています。この曲のサビには、シンプルでありながらも人々の心を打つメロディが展開されており、津田はその魅力に感動し、大ヒットを確信しました。

ギターソロとパフォーマンス

このシングルのギターソロはHIDEによって作曲され、特に彼が後に他界した際には、追悼の意味を込めて演奏されることが多くなりました。X JAPANのライブではこの曲がほぼ必ず演奏されており、ファンとの合唱が行われることが恒例となっています。多くの音楽メディアでも、この曲は壮大で荘厳なバラードとして評価されており、QUEENのような力強い存在感を持つとされています。

影響とその後

「ENDLESS RAIN」は、多くのアーティストに影響を与えており、特にゆずの「栄光の架橋」はこの曲に触発されて制作されたと言われています。そのため、この曲が持つ影響力は計り知れません。YOSHIKI自身もさまざまな場でこの曲を演奏しており、2014年にはマディソン・スクエア・ガーデンで、また2017年にはカーネギー・ホールでの公演でもフィナーレを飾りました。

韓国における人気

韓国では日本の大衆文化が制限されていた1990年代においても、「ENDLESS RAIN」は海賊版カセットテープによって広まり、多くの人々に知られることとなります。露天商たちの巧妙なプロモーションによって、この曲は街中で常に流れており、当時の人気曲として定着しました。

MAMA Awardsと最近の出来事

2023年には、YOSHIKIがK-POP最大の授賞式であるMnet Asian Music Awardsにおいて、「Favorite International Artist」を受賞し、そのステージでK-POPアーティストたちとの共演を果たしました。この際に披露された「ENDLESS RAIN」は、国境を超えた音楽の力を示す象徴的な瞬間となりました。

まとめ

「ENDLESS RAIN」はただの楽曲にとどまらず、世代を超えて愛され続けるバラードであり、国際的な影響を持つ文化的なアイコンといえます。YOSHIKIの才能と情熱が結実したこの曲は、今後もさまざまな形で引き継がれ、愛され続けることでしょう。

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