EXPO (アルバム)

アルバム『EXPO』について

TMN（ティーエムネットワーク）の2作目のアルバム『EXPO』は、1991年9月5日にEpic/Sony Recordsからリリースされました。このアルバムは、TMN名義としては2作目ですが、TM NETWORK|TM_NETWORKからの通算では8作目にあたり、前作『RHYTHM RED』から約1年ぶりの作品となります。

制作背景と参加メンバー

アルバムの制作には、小室哲哉、木根尚登、宇都宮隆といったTMNのメンバーに加え、脚本家の坂元裕二も参加しました。作曲は主に小室とメンバーが担当し、プロデューサーとして小室の他に明石昭夫やゲイリー・ライトが名を連れています。レコーディングは日本国内のスタジオで行われ、特にゲイリー・ライトの参加が注目されました。

音楽スタイルとコンセプト

タイトルからも分かるように、アルバム『EXPO』は多様な音楽ジャンルを取り入れています。ハウス、フォーク、ヘヴィメタル、ラテン音楽、歌謡曲、ボサノヴァ、プログレッシブ・ロックなど、多岐にわたる音楽スタイルが織り交ざっています。特に各曲は、博覧会のパビリオンに見立てられ、それぞれが異なるテーマやエモーションを表現しています。小室は、アルバム制作にあたり「自分が楽しみながら、聴くと映像やドラマが思い浮かぶような曲を作りたい」という考えを共有しています。

収録曲とその意義

先行シングルとしてリリースされた「Love Train」は、カメリアダイヤモンドのCMソングとして使用され、オリコンチャートでも高評価を得ました。また、「We love the EARTH」も収録され、環境についてのメッセージを伝えています。アルバムには、予定されていた「WILD HEAVEN」の収録が見送られたエピソードもあり、音楽的な一貫性にこだわった結果だと言えます。

「Just Like Paradise」や「Crazy For You」など、シングルとしてもリリースされた楽曲があり、これらはシンセポップやディスコ風の要素を取り入れ、時代の流れを感じさせます。

レコーディングの様子

レコーディングは1981年の5月から7月にかけて、24時間体制で行われました。小室とゲイリー・ライトがクラブ風のミックス作業を行い、宇都宮や木根は合間にリラックスする時間も持つなど、自由な雰囲気の中で制作が進められました。

ツアーと反響

アルバムのリリースに伴い、「Tour TMN EXPO」と題したツアーが開催され、全国40公演に及ぶ大規模なイベントとなりました。オリコンチャートでは最高位1位を獲得し、約65万枚の売上を記録しました。これにより、TMNの名声はさらに高まり、メンバー各自のソロ活動やその後のプロジェクトへの道を開くこととなります。

歴史的意義

『EXPO』は、特に当時の音楽シーンにおいて画期的な作品とされています。各曲が異なる音楽ジャンルを持ちながらも、まとめられたコンセプトは「博覧会」にふさわしく、聴く人に新しい体験を提供しています。 今後もアルバムは様々な形態で再リリースされ、音楽ファンに愛され続けることでしょう。

このアルバムは、TMNの音楽スタイルの進化を象徴するものであり、ジャンルを超えた挑戦が評価されています。

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