WILD HEAVEN

WILD HEAVEN: TMNの26枚目のシングル

「WILD HEAVEN」は、TMNがリリースした26枚目のシングルで、その音楽的背景や制作過程については多くの興味深い要素があります。この楽曲は、オリジナルアルバムには収録されておらず、主にベストアルバムにおいて聴くことができます。実際、1994年のTMN解散までオリジナルアルバムは発表されなかったため、この楽曲はTMNの公式なアルバムのいずれにも収録されていません。

制作の背景

「WILD HEAVEN」は、テレビ朝日系のドラマ『ララバイ刑事'91』のオープニングテーマとして用いられています。楽曲の作詞は、小室みつ子が担当しており、TMNのリニューアルが行われた1990年9月のシングル「TIME TO COUNT DOWN」以来、約1年ぶりの仕事となりました。小室はこの楽曲について、スティーヴン・スピルバーグが夜のロサンゼルスや高速道路を俯瞰するイメージを持って作ろうと指示しました。このテーマに対し、ボーカルを担当する宇都宮は「TMの香りがする」とコメントしています。

本曲は、『EXPO』用にレコーディングされた音源があるのですが、そのアレンジは音楽のライブ感を重視したもので、生ドラムとギターが核となって構成されています。しかし、この版は未発表のままとなっています。シングル化の際には、ドラムパートが打ち込みに切り替えられ、ボーカルも新に録り直されたため、完成度が大きく向上しました。

音楽性とリミックス

同じく収録される「DREAMS OF CHRISTMAS ('91 NY MIX)」は、シングル「RHYTHM RED BEAT BLACK」のカップリングとして発表された楽曲のリミックス版です。このバージョンでは、オリジナルにはなかったドラムのパートが新たに追加されており、リスナーに新しい印象を与えます。さらに、アウトロは原曲では突然終了する形でしたが、このリミックス版ではフェードアウトされ、心地よい印象を更に高めています。

「DREAMS OF CHRISTMAS」は2004年にリリースされたベストアルバム『Welcome to the FANKS!』に収録され、初めて公式に登場しました。音楽においては、ボーカルの再録音も検討されたものの、当時のスタジオの雰囲気を重視し、元のままの録音が選ばれました。

収録アルバムと音楽的計画

「WILD HEAVEN」は、1991年9月にリリースされたアルバム『EXPO』の途中で制作されました。元々はそのアルバムに収録される予定だったものの、曲の配置によってはボーナストラックのように感じられることから、収録が見送られた経緯があります。シングル化は当初予定されていなかったが、音楽関連の評判を受けて急遽決定されました。

このように「WILD HEAVEN」は、TMNの音楽の中でも特別な存在であり、多様なアルバムに収録されています。特にライブバージョンやリミックスが存在し、ファンにとっては何度も楽しむことができる楽曲として愛されています。これからも彼らの音楽とともに、TMNの独自の世界観を探索することができそうです。

もう一度検索