EXTRA FLIGHT

LINDBERGのキャリアにおいて重要な位置を占めるミニアルバム『EXTRA FLIGHT』。1991年11月1日、徳間ジャパンのPUBLIC IMAGE RECORDSレーベルよりリリースされました。

この作品が注目される理由は、そのリリースの速さです。前作『LINDBERG IV』からわずか半年という短い期間での発表は、当時の人気を示すだけでなく、バンドの驚異的な創作力と勢いを印象づけています。キャッチコピーとして用いられた『リンドバーグからの臨時便』は、まさにこの急なリリースを象徴する言葉と言えるでしょう。

さらに、『EXTRA FLIGHT』は、LINDBERGにとってレーベル移籍作品という点でも大きな意味を持ちます。それまで徳間ジャパンのJAPAN RECORDSレーベルから作品をリリースしてきた彼らが、本作からPUBLIC IMAGE RECORDSに移行したのです。この移籍は、バンドの新たなステージへの挑戦を示唆しており、音楽性や活動の幅を広げる転換期であったと推測できます。

ミニアルバムながら、収録されている楽曲はどれも魅力的で、LINDBERGの音楽性を多角的に見せてくれます。特に、9枚目のシングルとしてリリースされ、オリコンチャートで1位を獲得した『I MISS YOU』は、このアルバムを代表する一曲と言えるでしょう。この楽曲を含め、3作連続でオリコンチャート1位を獲得するという快挙も達成しており、本作が彼らの絶頂期を象徴する作品であることを裏付けています。

収録曲は全7曲。各楽曲は、個性豊かなメンバーと豪華な制作陣によって生み出されました。作詞は主に渡瀬マキが担当し、作曲にはJOEY CARBONE、DENNIS BELFIELDといった海外の作曲家も参加しています。編曲はLINDBERG自身に加え、井上龍仁、佐藤宣彦といった実力派アレンジャーが携わっており、楽曲のクオリティの高さを支えています。

『EXTRA FLIGHT』は、単なるミニアルバムではなく、LINDBERGのキャリアにおける重要な節目となる作品です。短い制作期間、レーベル移籍、そしてオリコンチャートでの成功など、様々な要素が絡み合い、バンドの勢いと実力を余すことなく示しています。この作品は、LINDBERGの歴史を語る上で欠かすことのできない、重要な一枚と言えるでしょう。

以下に収録曲をリストアップします。

DESTINATION (作詞: 渡瀬マキ、作曲: JOEY CARBONE・DENNIS BELFIELD、編曲: LINDBERG・井上龍仁)
君につづくHISTORY (作詞: 西脇淳子、作曲: 平川達也、編曲: LINDBERG・佐藤宣彦)
Dream Factory (作詞: 渡瀬マキ、作曲: 小柳昌法、編曲: LINDBERG・佐藤宣彦)
PARADOX (作詞: 渡瀬マキ、作曲: 川添智久、編曲: LINDBERG・佐藤宣彦)
I MISS YOU (作詞: 渡瀬マキ、作曲: 平川達也、編曲: LINDBERG・井上龍仁)
Keep on Smile (作詞: 渡瀬マキ、作曲: 川添智久、編曲: LINDBERG・佐藤宣彦)
* Lonely as a cloud (作詞: 渡瀬マキ、作曲: 小柳昌法、編曲: 井上龍仁)

これらの楽曲は、それぞれの個性と魅力を持ち、アルバム全体の完成度を高めています。このミニアルバムは、LINDBERGの音楽的才能と高い人気を改めて示す、記念碑的な作品と言えるでしょう。

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