Endless Computers

Endless Mobile, Inc.について

Endless Mobile, Inc.はアメリカ合衆国に本社を置く情報技術企業で、主にLinuxベースのオペレーティングシステムであるEndless OSと、それに搭載される参照プラットフォームとなるハードウェアを開発しています。2011年にカリフォルニア州サンフランシスコで設立され、後にブラジルのリオ・デ・ジャネイロにもオフィスを構えるようになりました。

企業の歴史

Endlessの創始者はマシュー・ダリオとマルチェロ・サンパイオで、2012年5月に彼らはサンフランシスコでこの企業を立ち上げました。設立から3年間は、貧困地域でのフィールドワーク設計に焦点を当て、特にブラジルのロシーニャやグアテマラでのプロジェクトに取り組んでいました。この活動により、特に教育におけるデジタルデバイド解消のための取り組みが進められました。

2015年4月、クラウドファンディングサイトのKickstarterを通じて、30日間で1,041人から17万6,538ドルの支援を集め、製品の開発資金を確保しました。同年11月には、グアテマラのクラロ・ストアーズで自社のコンピューターの販売を開始し、さらに国際的な販路を開拓しました。2016年1月には、球体の形状をしたEndless Miniという新たなPCを79ドルという手頃な価格でリリースしました。

製品ライン

ハードウェア

Endlessは、Intel Celeron N2807プロセッサや、アムロジック社製のS805 Cortex A5 ARMプロセッサを搭載した製品を提供しています。これにより、手頃な価格で高いパフォーマンスを実現し、教育や非接続環境での利用を考慮した設計がなされています。

ソフトウェア

Endless OSは、Debianをベースにし、Linuxカーネルと多くのオープンソース技術を組み合わせて構築されています。アプリケーション配信には、OSTreeとFlatpakによるリードオンリールートファイルシステムが採用されており、従来のLinuxディストリビューションとは異なる仕組みを持っています。ユーザーインターフェースは、改良されたGNOMEデスクトップ環境を基にしています。Endless Computersは、GitHub上で自社のオープンソースコンポーネントやフォークを公開し、積極的にコミュニティに貢献しています。

Endless OSの最初の版は2014年7月にリリースされ、その後も定期的に更新が行われています。例えば、2017年12月には3.3.6が、2020年2月には3.7.7が公開されました。

製品評価

Endless Miniは、2016年にラスベガスで開催されたCESでEditors' Choiceに選ばれ、モバイル・ワールド・コングレスでもTechSpotが選抜する優れたデバイスの一つとして認められました。

メリットとデメリット

PC Worldによると、Endless Computersはインターネット環境が限られる状況において役立つ多くのソフトウェアやコンテンツをプリインストールしている一方で、インターネット接続が容易な条件では性能が優れ、コストパフォーマンスの良い他の製品が存在するとの評価を受けています。これにより、顧客は自身の利用環境に応じた選択が求められます。

まとめ

Endless Mobile, Inc.は、技術へのアクセスが限られた地域に向けて、手頃な価格で効果的なデジタルソリューションを提供することを目指していて、その取り組みは教育分野や開発途上国でのIT普及に大きな影響を与えています。

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