F1速報

F1速報（エフワンそくほう）

F1速報は、フォーミュラ1（F1）世界選手権に特化した専門雑誌であり、一般には「F速」として親しまれています。この雑誌は、合同会社サンクにより編集され、株式会社三栄によって発行されています。F1レースの開催日の4日後の木曜日に新しい号が発売され、読者に最新の情報を迅速に届けています。定價は2020年まで680円でしたが、2021年以降は880円、2023年からは900円、2024年には1300円へと値上がりしています。

創刊の歴史

F1速報のルーツは、1977年に発行されたモータースポーツ専門誌『Racing On』の臨時増刊号に遡ります。当初、1987年12月に「速報 日本GP号」として発行され、その後も1988年および1989年には日本GPに関する速報号がリリースされました。1990年のサンマリノGP号からは毎レース後に特集号が発行され、同年のメキシコGP号より公式に雑誌として独立創刊されました。最初の発売日は、決勝レースから6日後の土曜日でした。

創刊から長い間、編集作業はニューズ出版の子会社であるグラフィティが担っていましたが、2001年にはニューズ出版と三栄書房が共同で株式会社イデアを設立。これに合わせて競合雑誌『AS+F』と統合し、速報の部分がF1速報に引き継がれる形で編集が進められました。さらに、2009年にはニューズ出版が三栄書房に合併されたことから、現在の発売元は三栄に変更されています。

コンテンツと連載

F1速報は、その名の通り速報性を重視しつつも、幅広いコンテンツを提供しています。特に人気のある連載には、森脇基恭によるレース総括や今宮純の「F速的裏チャンピオンシップ」、津川哲夫のTECHNICAL CHECKなどがあります。読者参加型企画としては、各GPごとに順位を当てる「クイズF速グランプリ」も注目を集めており、上位入賞者にはF1観戦ツアーがプレゼントされています。

また、2007年には日本で初めてのF1関連の検定試験「F検」を発表しました。さらに、シーズン終了後には総集編を発行し、年間の出来事を振り返る機会を提供しています。2023年には、月刊化されることが発表され、定価1300円で発行される新しいスケジュールが導入されました。この新体制のもと、1冊あたり3レース分の情報が凝縮されます。

電子書籍とアクセス

現在、F1速報は電子書籍としても利用可能で、1987年の創刊号から最新号まで手軽に手に入れることができます。これにより、より多くのファンが情報にアクセスしやすくなっています。

歴代編集長と関連アイテム

編集長には、初代の福江剛司をはじめ、歴代の編集長が名を連ねており、それぞれが締めくくった独特のスタイルがF1速報に息づいています。また、関連雑誌には様々な競合誌も存在し、その中には『GPX』や『GRAND PRIX SPECIAL』などがありますが、いずれも現在は休刊や廃刊となっています。

F1速報は、これからもフォーミュラ1ファンにとって貴重な情報源であり続けることが期待されています。

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