FLARE〜フレア〜

映画『FLARE〜フレア〜』あらすじと解説

『FLARE〜フレア〜』は、2014年に公開された日本・フランス合作映画。福田麻由子が初の単独主演を務め、家出少女フレアとフランス人写真家の交流を通じて、少女の心の変化と成長を描き出します。

ストーリー

17歳の井上フレアは、母親からの虐待に耐えかねて家出し横浜にたどり着きます。路上でティッシュ配りのアルバイトをするフレアは、ローソンの前で休んでいるところを、カメラマンを名乗る男、ジャン・オゾンに声をかけられます。ジャンはフレアの写真を撮りますが、ギャラは払えない代わりに写真のコピーを渡します。

翌日、フレアはジャンのスタジオを訪れ、写真のモデルを引き受けることに。住み込みのアシスタントとして働き始めます。しかし、ジャンは「自分が撮りたいものだけを撮る」という頑固な姿勢を崩さず、写真が売れることはありません。金に困窮し、女性にもだらしがないジャンは、パトロンや元妻、闇金などから借金を重ね、生活は困窮していきます。フレアはそんなジャンを助けるため、援助交際で工面した金を、親から借りたと嘘をついてジャンに渡します。ジャンはフレアに感謝し、彼女のヌード写真を撮影、二人は男女の関係になります。

その後、フレアのヌード写真が高値で売れ、ジャンは裕福な僧侶の専属カメラマンになります。ジャンには恵梨香という愛人がおり、フレアに嫉妬して意地悪を繰り返します。フレアは恵梨香に激昂し、怪我を負わせてしまいます。事件を起こしてしまったフレアは、医療施設へ入れられることになります。

施設で出会った少女・相川サキは、フレアの過去に興味を持ち、二人は親しくなります。サキはフレアを施設から連れ出し、ジャンに会わせようとします。しかし、フレアが目にしたのは、元妻に無理やり関係を迫るジャンの姿でした。幻滅したフレアは、サキと寄り添い、互いに惹かれあうようになります。

退院後、フレアはカメラマンを目指すことを決意します。帰国を決めたジャンは、フレアのために、大切にしていたライカをカメラ店の店主に預けます。出発の日、ジャンはギャラリーで働く美雪に別れを告げ、そこにフレアが現れます。ジャンはフレアに謝罪と感謝の言葉を伝え、別れを告げます。ジャンが去った後、美雪はジャンがフレアを初めて撮影した写真を見せます。フレアはジャンの背中を追いかけますが、そこにいたのはサキの笑顔でした。

キャスト

井上フレア：福田麻由子
ジャン・オゾン：ミシェル・ピコリ
相川サキ：菜葉菜
美雪：原田麻由

スタッフ

監督・脚本：大塚祐吉
製作総指揮：太代眞裕
撮影監督：Robin Entreinger
音楽：鈴木ヤスヨシ

解説

本作は、福田麻由子の初の単独主演作であり、彼女の新たな一面を引き出した作品として注目されました。家出少女フレアの心の葛藤や成長を繊細に描き出し、観る者の心に深く響く作品となっています。フランス人写真家との出会いを通じて、フレアがどのように変化していくのか、ぜひ見届けてください。

映画のエンディングテーマには、日本のロックバンド、FOUR GET ME A NOTSの「FLARE」が使用され、作品の世界観をより一層盛り上げています。

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