FLATBACKER

FLATBACKERとE・Z・Oの歴史

FLATBACKER（フラットバッカー）は、1982年に北海道札幌市で結成された日本のヘヴィメタルバンドです。最初のバンド名は「FRATVACKER」で、多様な音楽スタイルを取り入れていました。メンバーは、MASAKI（ボーカル）、SHOYO（ギター）、TARO（ベース）、HIRO（ドラム）という構成でした。

初期の活動

1984年に発表した7曲入りデモテープ『皆殺し』は注目を浴び、同年にヤマハ主催のコンテストで優秀賞を受賞しました。この成功がきっかけで、ビクター音楽産業のディレクターと出会い、1985年に1stアルバム『戦争 -アクシデント-』がリリースされます。続く1986年には2ndアルバム『餌 -ESA-』が発表されました。

この頃から海外進出を視野に入れるようになり、メンバーはアメリカでの活動を目指します。

E・Z・Oへの改名

1986年、アメリカに渡ったFLATBACKERは、所属事務所をアミューズに変え、「E・Z・O」（イーズィーオー）に改名しました。バンド名の由来は、メンバーの出身地である北海道の古称「蝦夷」に因んでいます。デビュー時のキャッチコピー「隠れて何をしてたんだ!」は、この新たなスタートを象徴しています。

1987年には、プロデューサーにキッスのジーン・シモンズを迎え、アルバム『E・Z・O』をリリース。バンドは歌舞伎を連想させるメイクで注目を集め、当時の忍者ブームを背景に「忍者メタル」として打ち出されました。このアルバムには、メンバーがそれぞれ自然の要素に基づくキャラクター設定を持っているというユニークな特徴もありました。同年、ガンズ・アンド・ローゼズとのクラブツアーも行い、名声を高めました。

解散とその後のメンバーの動向

1989年には、隈取りメイクを外しアルバム『FIRE FIRE』を発表した後、1990年に解散しました。解散後もメンバーはそれぞれの道で活躍を続けました。

• - MASAKIは、LOUDNESSに加入し、後にニューヨーク拠点のバンドFiRESiGNで活動しました。
• - SHOYOは新たなバンドを結成する試みを続けるも成功には至らず、最終的には寿司職人としてレストランSUSHISAMBAで働くようになりました。2019年に帰国後、京都でレストランc teatroをオープンしました。
• - TAROはミュージシャン業から転職し、現在はSPEEDSTAR RECORDSのA&Rディレクターとして活躍しています。
• - HIROは1991年から浜田麻里のサポートドラマーとして活動後、LOUDNESSに参加。2001年以降にはANTHEMに関与していますが、怪我の影響で度々活動を休止しています。

ディスコグラフィ

FLATBACKERとE・Z・Oのオリジナルアルバムは以下の通りです：

• - FLATBACKER

- 戦争 -アクシデント-（1985年）
- 餌 -ESA-（1986年）

• - E・Z・O

- E・Z・O（1987年）
- FIRE FIRE（1989年）

また、1984年に発表されたデモテープ『皆殺し』や、ビデオ作品も複数リリースされています。E・Z・O時代には、イギリスのヘヴィメタルバンド「グリム・リーパー」のMVに出演したことも特筆すべき点です。

このように、FLATBACKERとその後のE・Z・Oは日本のヘヴィメタルシーンにおいて重要な存在であり、メンバーたちはその後も多様な音楽活動を続けています。

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