FN ブローニング・ベビー

FN ブローニング・ベビー（FN Browning Baby）

FN ブローニング・ベビーは、ベルギーの銃器メーカーであるFN社が開発した自動拳銃で、多くの場合ベビーブローニングやFN ベビーと呼ばれています。この銃は1906年に初めて市場に登場し、その小型かつ軽量な設計から護身用として広く支持を受けました。

概要

この拳銃は、FN ポケット・モデル M1906のマイナーチェンジ版で、いくつかの重要な改良が施されています。具体的には、グリップセフティの廃止、スライドの軽量化、またスライド上部のサイトのデザイン変更などが行われました。これらの変更により、さらにポケットに収まるサイズとなり、携帯性が向上しています。

特に、FN ブローニング・ベビーはその小型で軽量な特性から、個人の護身用としてだけでなく、警察組織での要人護衛や、治安機関・諜報機関の特殊任務においても活用されてきました。日本においても、第二次世界大戦前に輸入され、日本軍による使用例が報告されています。

生産歴

FNブローニング・ベビーは1960年に生産が完全に切り替えられ、FN社が1979年までの間に生産を管理しました。この期間中には、前モデルであるM1906と合わせて400万丁を超える数量が製造されることとなります。この銃の人気は、今でも色褪せることなく注目されています。

ライセンス生産

フランスでは、MAB（バヨンヌ造兵廠）がFN社からブローニング・ベビーの製造権を引き継ぎ、1979年以降の生産を行っていましたが、MABは1983年に破産しました。その後、ヨーロッパのメーカーによる公式な生産は行われていませんが、アメリカのメーカーによる生産が現在でも継続しています。この他にも、FN社の本家以外にも世界中で多くのコピー生産品が製造・流通しており、その影響力の大きさを物語っています。

参考文献

1. ワールドフォトプレス：編『ミリタリー・イラストレイテッド 4　世界の拳銃』（光文社文庫）
2. 田中義夫『日本陸戦兵器名鑑 1937-1945』株式会社 光栄
3. 床井雅美：著　『現代軍用ピストル図鑑』(徳間文庫)
4. 床井雅美、小林宏明、白石光 ：著　『歴史群像シリーズ［完全版] 図説 世界の銃　パーフェクトバイブル』
5. Unblinking Eye.com > The Baby Browning | by Ed Buffaloe ※2023年1月14日閲覧

関連項目

• - FN社
• - FN ポケット・モデル M1906
• - コルト・ベスト・ポケット
• - ワルサー モデル9

このように、 FN ブローニング・ベビーは時代を超えた魅力を持つ自動拳銃として、様々なニーズに応える武器であり続けています。

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