FORM

SOFT BALLET 『FORM』

『FORM』は、SOFT BALLETが1995年に発表した6枚目のオリジナルアルバムであり、最初の解散前としては最後のアルバムとなりました。本作は、バンドの終焉を予感させながらも、新たな音楽的挑戦が垣間見える作品として、ファンにとって特別な意味を持っています。

アルバム概要

『FORM』の特徴は、メンバー同士の共作曲が多いことです。遠藤遼一、森岡賢、藤井麻輝という個性の強い3人が、それぞれの才能を融合させ、新たなサウンドscapeを創造しました。しかし、本作のリリース後のツアー初日、SOFT BALLETは突然の解散を発表します。ツアーファイナルとなった1995年7月23日の渋谷公会堂でのライブは、伝説として語り継がれています。

収録曲について

アルバムには、SOFT BALLETの多様な音楽性が凝縮された楽曲が並んでいます。

「YOU」：ダンサブルでキャッチーなメロディが印象的な楽曲。
「PHOENIX」：エネルギッシュなサウンドと、未来への希望を感じさせる歌詞が魅力。
「PERFECTION」：緻密に構築されたサウンドと、耽美的な世界観が展開される楽曲。
「RIDE」：疾走感あふれるビートと、ドラマティックな展開が聴きどころ。
「U」：藤井麻輝による実験的なサウンドが際立つ楽曲。
「NO-ONE LIVES ON MARS」：布袋寅泰がギターで参加したことで話題となった楽曲。SOFT BALLETのインダストリアルなサウンドと、布袋のギターが融合した異色のコラボレーション。
「LAST SONG」：森岡賢が手がけた、メランコリックな旋律が美しい楽曲。
「JAIL OF FREEDOM」：重厚なサウンドと、社会へのメッセージが込められた歌詞が印象的。
「ROMAN」：壮大なスケールで展開される、アルバムのラストを飾るにふさわしい楽曲。

参加ミュージシャン

SOFT BALLETの3人に加え、豪華なゲストミュージシャンが参加しています。

草間敬：マニピュレーション
成田忍：ギター
楠均：ドラムス
山根麻以：バッキングヴォーカル
篠崎正嗣：胡弓、ヴァイオリン
Avigail Yaakov：バッキングヴォーカル、ヴォイス
布袋寅泰：ギター
佐々木史郎：トランペット
寺谷誠一：ドラムス
Lynne Hobday：ナレーション
CRA¥：ベース

特に、「NO-ONE LIVES ON MARS」での布袋寅泰の参加は、SOFT BALLETの音楽性をさらに深化させる大きな要因となりました。また、各楽曲に彩りを加えるストリングスやコーラスも、本作の聴きどころです。

まとめ

『FORM』は、SOFT BALLETの音楽的な集大成であると同時に、彼らの終焉を飾る作品となりました。メンバーの才能がぶつかり合い、昇華された本作は、日本の音楽史に残る名盤として、これからも多くの人々に聴き継がれていくことでしょう。

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