FORMOSAT-1

FORMOSAT-1（フォルモサット1）

FORMOSAT-1は、台湾初の科学実験衛星であり、電離層および大洋の観測を目的とした地球観測衛星です。この衛星は、台湾の国家宇宙センター（National Space Organization, NSPO）によって運用されており、ROCSAT-1（Republic Of China Satellite-1）という名前でも知られています。

概要

FORMOSAT-1は、台北のNSPOとアメリカのTRW社との共同開発により誕生しました。その形状は六角柱型で、太陽電池パネルを2枚装備した設計となっています。この衛星は、1999年1月16日にアメリカのケープカナベラル空軍基地からアテナIロケットによって打ち上げられました。

衛星のミッションは、さまざまなデータ収集を通じて、地球環境の監視や研究に寄与することでしたが、2004年6月16日に正式にミッションは終了しました。FORMOSAT-1の影響は、科学だけでなく文化にも及んでおり、2002年に発行された2000台湾元の紙幣にはこの衛星の姿が描かれています。

搭載装置

FORMOSAT-1には、いくつかの専用装置が搭載されており、それぞれ異なる観測目的に使用されました。

• - ECP（Experimental Communication Payload）: 通信に関する実験を行うための装置で、データの送信や受信に関する研究が行われました。
• - IPEI（Ionosphere Plasma Electrodynamics Instrument）: 電離層のプラズマの動態を観測するための装置で、宇宙天気やその影響についての理解を深めるために重要でした。
• - OCI（Ocean Color Imager）: 海洋の色調を観測する装置で、海洋の生態系や環境変化を把握するためのデータを提供しました。

これらの装置から得られたデータは、台湾国内外の研究機関や大学で分析され、さまざまな科学研究に応用されました。

関連項目

FORMOSAT-1は、その後の台湾の宇宙開発において重要な位置を占めることとなります。その成果を受けて、後継衛星であるFORMOSAT-2やFORMOSAT-3/COSMICが開発され、さらに地球観測能力が向上しました。これらの衛星は、環境モニタリングや気象データ収集など、幅広い目的で活用されています。

参考文献

• - “ROCSAT”. NASA. 2010年4月15日閲覧
• - ROCSAT-1 at GlobalSecurity

外部リンク

• - 世界の地球観測衛星「FORMOSAT 1」

FORMOSAT-1の打ち上げとその後の活動は、台湾の宇宙研究における重要なマイルストーンとして、今なお多くの人々の記憶に残っています。

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