FOUR SEASONS (THE YELLOW MONKEYのアルバム)

FOUR SEASONS - THE YELLOW MONKEY

『FOUR SEASONS』は、日本のロックバンドTHE YELLOW MONKEYによる5枚目のオリジナルアルバムで、1995年11月1日に日本コロムビア・トライアドレーベルからリリースされました。本アルバムは、2000年に廉価盤が、2013年にはリマスター盤（Blu-spec CD2）が発売され、長年にわたり多くのファンに愛されています。

このアルバムは、THE YELLOW MONKEYにとって初の海外レコーディングであると同時に、オリコンアルバムチャートでの1位獲得を成し遂げた重要な作品です。リリース前から所属事務所はこのアルバムの成功を確信し、新車をオーダーするなどの期待を寄せていました。

アルバムタイトル曲である「Four Seasons」は、バンドのフロントマンである吉井和哉によって歌詞が書かれており、「まず僕は壊す」というフレーズが印象的です。この言葉には、自分自身を壊して新たな一歩を踏み出そうというメッセージが込められています。吉井はまた、このアルバムにおいて「わかりやすい言葉や日記のような歌詞」を意識して作曲しており、それが作品のコンセプトにもつながっています。

ジャケット写真はロンドンのロイズビルで撮影されており、吉井はU2の『アクトン・ベイビー』にインスパイアを受けたが、結果的には全く異なる印象になってしまったと振り返っています。また、初回限定盤にはフォトカードが入る特別パッケージという仕様で発売されました。

本作リリース後、シングル「JAM/Tactics|JAM_Tactics」や「SPARK」が続けてリリースされ、バンドはその後ファンハウスにレコード会社を移籍。この『FOUR SEASONS』は、トライアド時代の最後のオリジナルアルバムでもあります。

参加ミュージシャンとしては、吉井和哉（ボーカル、ギター、パーカッション）、菊地英昭（ギター）、廣瀬洋一（ベース）、菊地英二（ドラムス）、三国義貴（キーボード）、松本晃彦（キーボード）、そしてバッキングボーカルにREBECCA LEIGH-WHITEとJORDAN BAILEYが名を連ねています。

収録曲について

Four Seasons

アルバムのタイトル曲で、フジファブリックがカバーしたことでも知られています。この曲は、吉井が志村の急逝を受けて自身のソロライブで特別に演奏した経緯があります。

Overture〜太陽が燃えている

先行シングルであり、前奏が追加されたバージョンが収録されています。

I Love You Baby

吉井のライブアルバムにも収録されているこの楽曲は、彼自身のヘヴィメタルのスタイルを表現した作品です。

Tactics

フジテレビ系アニメのエンディングテーマとして使用され、ライブでは特に人気があります。

ピリオドの雨

今までライブで披露されていないが、ソロ活動でのアコースティックバージョンが存在します。

Love Sauce

初めて廣瀬が作曲した作品で、この曲に対する彼の思い入れが伺えます。

Sweet & Sweet

シングル「太陽が燃えている」のカップリングとして満を持して収録。

月の歌

当初は心中をテーマにしていたが、内容が変更された経緯があります。

追憶のマーメイド (Album Version)

シングルの新たにミックスされたバージョンで、アルバムにふさわしい仕上がりです。

Father

吉井の父への思いが込められており、メンバーは驚きを持ってこの曲を聴いたといいます。

空の青と本当の気持ち

スローテンポのナンバーで、ギターソロが先に制作されたという珍しい経歴があります。

『FOUR SEASONS』は、ドキュメンタリー的な歌詞と大胆な表現力が共存した、THE YELLOW MONKEYの成長を象徴する一枚といえるでしょう。

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