FRIENDS (B'zのアルバム)

B'z ミニアルバム『FRIENDS』

B'zが1992年12月9日にリリースした4枚目のミニアルバム『FRIENDS』は、単なる楽曲集ではなく、一つの物語を紡ぎ出すコンセプトアルバムとして制作されました。このアルバムは、回想、再会、葛藤、解決というラブストーリーの各シーンを描き、アルバムタイトル『FRIENDS』は、その物語のテーマを象徴しています。松本孝弘は、このアルバムを「映画のサウンドトラックのような作品にしたかった」と語っており、その言葉通り、楽曲はAORの要素を取り入れた、これまでのB'zのイメージとは異なる、大人びた雰囲気を醸し出しています。

アルバムの特徴

初回盤には、CDケースを保護するスリーブケースが付属。
9thシングル『ALONE』から使用された「B'z」ロゴマークが用いられた最後のアルバム。
本作から、クレジットにベース担当が明記されるようになりました。
曲順が「SCENE1」のように表記され、ストーリー性を強調。
1999年8月には、日本レコード協会より2ミリオン認定を受けています。

制作背景

松本孝弘は、2022年のインタビューで、アルバム制作当時を振り返り、「『RUN』が完成した頃で、B'zの王道が確立されつつあった。その反動として、AOR寄りの楽曲もやってみたかった」と語っています。この発言から、本作はB'zの新たな音楽性を追求する意欲的な試みであったことが伺えます。また、アルバムタイトルは松本が好きな映画『フレンズ〜ポールとミシェル』から引用されています。

収録曲

1. Prologue. Friends
ストリングスによるインストゥルメンタル。
2021年の『B'z presents LIVE FRIENDS』で初演奏。
2. SCENE1. いつかのメリークリスマス
クリスマスの定番ソング。
3. SCENE2. 僕の罪
ギターのイントロとガラスの割れる音が印象的。
2021年の『B'z presents LIVE FRIENDS』で初演奏。
4. 2-2. Love is ...
次曲「恋じゃなくなる日」のメロディを流用したインストゥルメンタル。
オルゴールのような雰囲気が特徴。
5. SCENE3. 恋じゃなくなる日
激しいギターのイントロから始まる人気曲。
ベストアルバム『B'z The Best "ULTRA Treasure"』のファン投票で10位にランクイン。
2021年の『B'z presents LIVE FRIENDS』で約28年ぶりに演奏。
6. SCENE4. SEASONS
松本孝弘のアコースティックギターによるインストゥルメンタル。
2021年の『B'z presents LIVE FRIENDS』で初演奏。
7. SCENE5. どうしても君を失いたくない
テレビ朝日系『ミュージックステーション』のエンディングテーマとして、インストゥルメンタルバージョンが使用されていた。
2020年の無観客配信ライブ『B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』で約27年ぶりに演奏。その後『B'z presents LIVE FRIENDS』でも演奏。
8. いつかのメリークリスマス (Reprise)
「いつかのメリークリスマス」のメロディをピアノで演奏したインストゥルメンタル。

参加ミュージシャン

松本孝弘: ギター、作曲、編曲
稲葉浩志: ボーカル、作詞
明石昌夫: ベース、マニピュレーター、編曲
田中一光: ドラム
小野塚晃 (DIMENSION): キーボード
澤野博敬: トランペット
野村裕幸: トロンボーン
日色Strings: ストリングス
大黒摩季: コーラス
古川真一: コーラス

ライブ映像作品

本作の収録曲は、以下のライブ映像作品に収録されています。

いつかのメリークリスマス
B'z presents LIVE FRIENDS
僕の罪
B'z presents LIVE FRIENDS
Love is…
B'z presents LIVE FRIENDS
恋じゃなくなる日
B'z presents LIVE FRIENDS
SEASONS
B'z presents LIVE FRIENDS
どうしても君を失いたくない
B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1〜5
B'z presents LIVE FRIENDS

外部リンク

B'z DISCOGRAPHY 『FRIENDS』 ※楽曲の試聴が可能

『FRIENDS』は、B'zの音楽的な多様性と表現力を示す、重要な作品の一つと言えるでしょう。

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