Fin (中森明菜の曲)

中森明菜のシングル『Fin』について

中森明菜の楽曲『Fin』は、彼女の16枚目のシングルとして1986年9月25日にリリースされました。ワーナー・パイオニア（現在のワーナーミュージック・ジャパン）のリプリーズ・レコードから発売されたこのシングルは、多くのファンに愛される作品となっています。

楽曲の概要

『Fin』は、作詞を松本一起、作曲を佐藤健、編曲を佐藤準が手掛けた作品です。この曲のタイトル「Fin」はフランス語で「終わり」を意味し、映画のエンドマークとしても使用される言葉です。作品は前作『ジプシー・クイーン』に続くもので、音楽性がいっそう深まった印象を受けます。

シングルのB面には「危ないMON AMOUR」が収録されており、こちらは許瑛子が作詞を、鈴木キサブローと椎名和夫が作曲と編曲を担当しました。中森明菜はこの曲をNHKの音楽番組『ヤングスタジオ101』などでも披露しており、幅広い視聴者にその魅力を伝えました。両曲はスタジオ・アルバム『不思議』の収録候補にも挙げられていました。

批評と評価

音楽評論家の堤昌司は『Fin』について、男女の終末を描いた歌詞が印象的で、感情を抑えたクールなヴォーカルが際立つと評しています。また、この楽曲は「映画のサントラのような洒落たサウンド」で、聴く者に強い余韻を残すとされており、音楽性が高く評価されています。『別冊ザテレビジョン ザ・ベストテン』でも、この曲のミディアム・ナンバーとしての魅力が称賛されています。

パフォーマンスにも注目が集まり、TBS系の音楽番組『ザ・ベストテン』では、「目深にかぶった帽子とロングコートの衣装」で登場し、彼女のモダンなスタイルが印象的でした。

チャート成績

『Fin』は、放送された音楽番組『ザ・ベストテン』で1986年10月16日から30日にかけて、3週連続で最高順位の1位を獲得しました。この放送では、自身通算50回目の1位達成となり、彼女の人気をさらに強固なものとしました。オリコン週間シングルチャートでも、1986年10月6日付で初登場1位を記録し、その後も20週にわたって100位以内にランクインしました。1986年度のオリコン年間シングルチャートでも25位を記録するなど、多くのリスナーから支持を得ています。

収録曲と規格

シングル『Fin』には、以下の内容が収録されています。

• - A面: Fin
• - B面: 危ないMON AMOUR

規格情報:

• - 1988年6月25日: 8cmCD (10SL-146)
• - 1988年12月21日: CT (10L5-4055)
• - 1998年11月26日: 12cmCD (WPC6-8673)
• - 2008年11月12日: デジタル・ダウンロード
• - 2014年6月18日: 12cmCD (Singles Box 1982-1991の一枚として)

発売当時の価格: 700円

このシングルは、中森明菜の音楽キャリアにおいて重要な作品であり、今日でも多くのファンに愛され続けています。彼女の独特の歌声と感情豊かな表現は、今後も多くのリスナーに影響を与えることでしょう。

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