Flores〜死者への花束

アルバム『Flores〜死者への花束』について

2001年12月12日、声優の桑島法子が自身の1stオリジナル・アルバム『Flores〜死者への花束』をビクターエンタテインメントから発表しました。このアルバムは、彼女の26歳の誕生日にリリースされた特別な作品であり、彼女の音楽キャリアのスタートを飾る一枚となっています。当時のキャッチフレーズ「桑島法子は毒にも薬にもなります」は、彼女の多面的な魅力を表現しています。

アルバムの内容

『Flores〜死者への花束』には、オリジナル曲が含まれており、特に全楽曲の作曲・編曲を手掛けた服部克久の音楽性が光ります。アルバムには、桑島が歌う「いつでも夢を」のカバーも収録されています。さらに、宮沢賢治の詩の朗読もあり、アルバム全体にわたって繊細で夢幻的な世界観が展開されています。特に、詩による表現がアクセントとなっており、リスナーに深い感動を与える仕上がりになっています。

アートワークとテーマ

アルバムのジャケットアートは、書き下ろし楽曲「水に落ちた葡萄酒」のモチーフを基にしており、エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」の舞台でもあるイギリス・ヨークシャーのハワースで撮影されました。このジャケットでは、桑島法子が小説の登場人物である「ヒースクリフ」と「キャサリン」の両方の姿を見事に表現しており、その視覚的イメージは彼女の音楽と密接に結びついています。

収録曲一覧

アルバムには以下のトラックが収録されています（特記がない限り、作曲・全編曲は服部克久）:

1. Afterglow〜残照（Instrumental）
2. Sixteenth Fire
3. ル・ローヌ§2013
4. 風がおもてで呼んでいる
5. 16:05＠新宿
6. ローマンス
7. いつでも夢を
8. 水に落ちた葡萄酒
9. 陽炎〜摩利支天
10. 原体剣舞連

曲の多様性が聴く者に新たな発見をもたらし、桑島法子の声の魅力が引き立っています。特に、彼女の情感豊かな歌声が詩の朗読と相まって、聴く者を深い感動の世界へと誘います。そのため、このアルバムは単なる音楽作品を超え、アート作品としても高く評価されています。

『Flores〜死者への花束』は、桑島法子の音楽的な表現の広がりと深みを感じさせる、聴き応えのあるオリジナル・アルバムです。彼女のキャリアの第一歩を記念する重要な作品であり、今も多くのファンに愛され続けています。

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