Foobar

foobar（フーバー）とは

「foobar」とは、主に欧米で使用されるメタ構文変数の一つです。プログラミングや技術文書などで、具体的な名前や値の代わりに一時的なプレースホルダーとして用いられます。例えば、コード例で変数や関数の名前を仮に表現する際に、「foobar」が使われることがあります。

「foobar」は、「foo」と「bar」の2つに分けて使用されることも多く、さらに3つ目が必要な場合には「baz」が用いられることもあります。このように、「foo」「bar」「baz」は、セットで使われることが多いメタ構文変数です。

foobarの語源

「foobar」の正確な語源は不明ですが、この語が使われ始めたのは1930年代頃だとされています。以下に、いくつかの語源説を挙げます。どの説が正しいかは特定されていません。

伝統語説

FUBAR説

第二次世界大戦中に、アメリカ陸軍で「どうしようもなくめちゃくちゃ」という意味のスラングとして使われていた「FUBAR (Fucked Up Beyond All Recognition)」が、「foobar」の語源であるとする説があります。しかし、この説には異論もあり、「FUBAR」自体が、ドイツ語で「恐怖」を意味する「furchtbar」に影響を受けて「foo」から変化したという説も存在します。

Smokey Stover説

1930年から1952年まで連載されていた漫画「Smokey Stover（スモーキー・ストーヴァー）」に登場するナンセンスな言葉、「Where there's foo, there's fire」などの「foo」が語源だとする説もあります。この漫画の作者であるBill Holman氏は、中国製の小立像に書かれていた「幸福」や「福」を意味する「fu」という発音の言葉から「foo」を導き出したと言われています。

foo fighters説

第二次世界大戦中、アメリカ軍のレーダーオペレーターが、未確認の飛行物体に対して使っていた「foo fighters（フー・ファイター）」という言葉が語源だとする説もあります。この「foo fighters」は後にUFOと呼ばれるようになりますが、「foo」自体は前述の「Smokey Stover」から来ている可能性が高いとされています。

コンピュータ用語説

.bar説

「.bar」は、ファイル形式について何も示唆しない、一般的な拡張子として用いられることがあります。この「bar」が「foobar」の「bar」の由来であるとする説です。

BAR説

「BAR」を「Base Address Register」または「Buffer Address Register」の略とする説もあります。これらの用語は、コンピュータのメモリ管理に関連する技術用語です。

FOO説

「FOO」を「Forward Observation Observer（偵察隊将校）」の略とする説や、「File Open for Output（出力のためにファイルを開くこと）」の略とする説があります。これらの説は、特にプログラミングやコンピュータ関連の文脈で「foobar」が使われる理由を説明しようとするものです。

RFC 3092について

IETF（Internet Engineering Task Force）が発行する技術文書であるRFCには、foobarに関するRFC 3092が存在します。ただし、このRFCはエイプリルフールに発行されたものであり、ジョークとして扱われています。これは、foobarが技術的な文脈でよく使われるにもかかわらず、その語源が曖昧であることを示唆しています。

まとめ

「foobar」は、技術的な文脈で頻繁に利用されるメタ構文変数ですが、その語源は明確には解明されていません。様々な説がありますが、どれが真実かは不明です。しかし、その曖昧さゆえに、様々な分野で幅広く使われているのかもしれません。

関連項目

メタ構文変数
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外部リンク

技術文書に頻出する「foobar」って何だ？ (ASCII.jp 今さら聞けないIT英語)

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