FreeFem++

FreeFem++は、有限要素法（FEM）を用いて偏微分方程式を解くことに特化したプログラミング言語であり、GNU General Public Licenseの下で提供される自由ソフトウェアです。C++で記述されており、ソルボンヌ大学（旧パリ第6大学）のラボラトワール・ジャック=ルイ・リオンによって開発・保守が行われています。FreeFem++は、C++の影響を受けたプログラミング言語であり、統合開発環境（IDE)としてFreeFem++-csが用意されています。

歴史

FreeFem++の歴史は、1987年にオリヴィエ・ピロノーによって開発されたMacFem（Macintoshでのみ動作）に遡ります。その後、PCFemが登場し、これらの初期バージョンはPascalで記述されていました。

1992年には、C++で書き直されたFreeFemが登場しました。その後、1996年にFreeFem+、1998年にFreeFem++と進化を続け、1999年には初の3D対応バージョンであるFreeFem 3dがリリースされました。

2008年には、有限要素計算カーネルが書き直され、1次元から3次元の多次元に対応したFreeFem++ v3がリリースされました。さらに、2018年には新たなマトリックスタイプに対応するなど、機能拡張が続けられFreeFem++ v4がリリースされています。

FreeFem++の特徴

有限要素法に特化: 偏微分方程式を解くための強力なツールを提供します。
自由ソフトウェア: GNU General Public Licenseの下で無償で利用できます。
C++ベース: 効率的な計算と拡張性を実現します。
多次元対応: 1次元から3次元までの問題を扱うことができます。
豊富な機能: さまざまな有限要素、ソルバー、可視化ツールが利用可能です。
統合開発環境: FreeFem++-csにより、開発が容易になります。

FreeFem++の利用

FreeFem++は、以下のような分野で利用されています。

流体解析: 航空力学、気象学、海洋学など
構造解析: 建築、土木、機械工学など
電磁場解析: 電気工学、通信工学など
熱伝導解析: 熱工学、化学工学など

FreeFem++は、学術研究から産業応用まで、幅広い分野で活用されている強力なツールです。

関連情報

有限要素法ソフトウェアパッケージの一覧
外部リンク

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