GAUZE

DIR EN GREY|DIR_EN_GREY - GAUZE 解説

『GAUZE』は、DIR EN GREY|DIR_EN_GREYが1999年に発表したメジャー1stアルバムであり、彼らの作品の中でも最大のセールスを記録しました。YOSHIKIプロデュースによるシングル曲はポップな要素がありましたが、アルバム収録曲はセルフプロデュースで、シングルとは異なる音楽性を追求しています。

アルバム概要

初回盤はCDの記録面が赤く、イメージブックが付属する特殊仕様でした。現在流通しているものは通常の銀盤となっています。インストゥルメンタル曲を含む全曲にPVが存在し、映像作品『GAUZE-62045-』で視聴可能です。2024年には2枚組LPとしてリリースされ、話題を呼んでいます。

収録曲解説

1. GAUZE -mode of adam-
金属音から始まり、徐々に激しさを増していくインストゥルメンタル曲。ライブのオープニングを飾ることもありました。

2. Schweinの椅子
精神崩壊と淫乱をテーマにした楽曲。京の要望で、DYNAMITE TOMMYの紹介により様々なハードコアバンドのメンバーがコーラスに参加しています。ライブでの定番曲でした。

3. ゆらめき
3枚同時リリースの3rdシングル。切ないメロディと京のボーカルが印象的な楽曲です。

4. raison detre
ダンスビートを取り入れた楽曲。インディーズ時代から存在していました。ToshiyaとShinyaの共作による珍しい楽曲です。

5. 304号室、白死の桜
京の詩集やsukekiyoの歌詞にも登場する「304号室」をテーマにした楽曲。退廃的な世界観が特徴です。

6. Cage
4thシングル。リバイバルツアーでは一部歌詞が変更されました。激しいサウンドとメロディアスなサビが融合した楽曲です。

7. 蜜と唾
実際は漢字が左右反転しており、「ツミとバツ」と読みます。初期からライブで演奏されていた楽曲で、「NS-1」という仮タイトルで呼ばれていました。歌詞には言葉遊びが用いられています。2011年には再構築され、テンポを落としたほぼ別曲とも言えるアレンジで披露されました。

8. mazohyst of decadence
9分24秒に及ぶ長編楽曲。インディーズ時代からの楽曲で、薫は「聞いてる内に眠たくなるようにしたかった」と語っています。中絶をテーマにした過激なPVは規制されています。楽曲中の医師と女性の会話は、過去のライブのサブタイトルにもなりました。ライブでの演奏は長らく途絶えていましたが、2010年のツアーで11年ぶりに演奏され、話題となりました。その後もリアレンジを重ね、11thアルバム『PHALARIS』に再構築バージョンが収録されています。

9. 予感
5thシングル。テレビドラマ『女医』の主題歌。ドラマチックなメロディが特徴的なバラードです。

10. MASK
集団洗脳をテーマにした楽曲。詞に登場する「仮面」がキーワードとなっています。重厚なサウンドとメッセージ性の強い歌詞が印象的です。

11. 残-ZAN-
3枚同時リリースの2ndシングル。過激なPVは規制されています。ミュージックステーション初出演時に、楽曲の世界観を表現したステージセットで披露しました。

12. アクロの丘
3枚同時リリースの1stシングル。DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの代表曲の一つ。ライブの定番曲であり、激しいパフォーマンスが特徴です。

13. GAUZE -mode of eve-
5秒の短い楽曲ですが、「アクロの丘」の終了後から1分半ほど続いています。

『GAUZE』は、DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの初期の音楽性を凝縮した作品であり、彼らの音楽的な多様性と実験精神が感じられます。現在でも多くのファンに愛され続けている名盤です。

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