GAZ-69

GAZ-69：ソ連生まれの多用途4輪駆動軍用車

GAZ-69は、1950年代にソビエト連邦のゴーリキー自動車工場（GAZ）で開発された4×4輪駆動の小型軍用車両です。第二次世界大戦時にアメリカから供与されたジープ、およびそれを参考にGAZが製造したGAZ-67の後継車種として開発されました。

開発と生産

開発は1946年に始まり、1948年に最初の試作車 "Truzhenik" が完成しました。1953年からGAZで本格的な生産が開始されましたが、GAZの生産能力に余裕がなかったため、1954年からウリヤノフスク自動車工場（UAZ）へ生産拠点が移されました。GAZとUAZでの生産台数は合計634,285両に達しました。

特徴

GAZ-69は、GAZ-67Bと同じ出力55hpの2.1Lガソリンエンジンを搭載し、GAZ-M20 ポピェーダと同じ3速マニュアル変速機を使用しました。最高速度は時速90kmでした。主な生産型は、2ドアのピックアップトラック型（GAZ-69）と4ドアの乗用車型（GAZ-69A）の2種類です。

生産後期には、エンジンが出力65hpの2.4Lガソリンエンジンに換装され、最高速度が時速95kmに向上した改良型のGAZ-69M（2ドアピックアップトラック型）とGAZ-69AM（4ドア乗用車型）が生産されました。

各型紹介

GAZ-69: 2ドアピックアップトラック型。幌とベンチシートを装着可能。生産数356,624両。
GAZ-69A: 4ドア乗用車/スカウトカー型。折りたたみ式のキャンバストップを採用。生産数230,185両。
GAZ-69M: 2ドアピックアップトラック型のエンジン強化版。
GAZ-69AM: 4ドア乗用車型のエンジン強化版。
2P26 自走対戦車ミサイル: GAZ-69の荷台に3M6シュメル対戦車ミサイルの4連装ランチャーを搭載した対戦車車両。
GAZ-46: アメリカ製の水陸両用軍用車フォードGPAをコピーして開発された水陸両用車。GAZ-69の車台を使用。

海外での展開

GAZ-69は、ソ連軍で広く使用された他、ルーマニアや北朝鮮でもライセンス生産、コピー生産が行われました。

ルーマニア: ARO社でIMS-57、M59、M461として生産。
北朝鮮: 勝利自動車工場で勝利-4.15、更正-64などの名称で生産。

スペック

関連項目

GAZ
UAZ
GAZ-67
UAZ-452
UAZ-469
ウィリス M38
M151

外部リンク

GAZ-69 – Everything you want to know about the GAZ-69
GAZ-69 on sale at the Mortar Investments website
GAZ-69 at the Soviet Armor website

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