GLAADメディア賞

GLAADメディア賞について

GLAADメディア賞は、アメリカにおけるLGBTコミュニティの多様性とその権利の向上に寄与するメディアや個人を讃える名誉ある賞です。この賞は、ゲイ&レズビアン同盟（GLAAD）によって授与され、映画、テレビ、演劇、音楽、ジャーナリズム、広告など、さまざまなメディアが表彰の対象となっています。

歴史

この賞の第1回授賞式は1989年に行われ、翌1990年に結果が発表されました。当時は7部門34ノミネートという規模でしたが、その後の成長は目覚ましいものがあります。特に2013年には、英語部門が25部門、スペイン語部門が8部門、合計153件がノミネートされました。このような進展を受けて、第20回の授賞式に出席した受賞者、フィル・ドナヒュー氏は、「かつて名誉ある受賞者に選ばれたが、その時は出席者が少なかった。しかし今日では多くのカメラマンが集まる。この賞の影響力は計り知れない」と述べています。

授賞式のスタイル

授賞式は1996年の第7回から形式が変わり、受賞者の発表が授賞式当日行われるようになりました。また、2004年からはスペイン語部門が追加され、2005年にはLogoチャンネルで初めてのテレビ放送が行われるなど、メディアとしての認知度が高まりました。

トロフィー

GLAADメディア賞のトロフィーは、初代のデザインから一新され、2009年からは新デザインが採用されています。新しいトロフィーは、全高約12インチで、ニッケルとロジウムのメッキが施された台座上に、手作業で仕上げられた彫刻が載せられています。

ノミネートと審査

ノミネートは、専門家から構成された90名の審査員によって行われ、各専門分野から最大5件が選出されます。年末に集計が行われ、審査基準は「公正で正確な表現」、「独創性」、「文化的影響」、「全般的な品質」といった要素に基づきます。

投票と受賞者決定

各カテゴリごとに600名以上の投票権を持つ人々によるオンライン投票が行われ、最終的に受賞者はGLAADの役員や業界の専門家による調査委員会での審査を経て決定されます。投票権を持つメンバーには、GLAADのスタッフや委員会メンバー、提携メディアのメンバー、過去の受賞者などが含まれます。

カテゴリ

開始当初はテレビ関連の7部門からスタートしましたが、次第に映画、演劇、音楽、デジタル媒体などへと展開が進みました。場合によっては賞の統合や廃止も行われることがあり、2011年には英語分野に26部門、スペイン語分野に12部門の審査対象がありました。

特別賞

授賞式では名誉賞を含む特別賞も用意されています。たとえば、Davidson/Valentini AwardやExcellence in Media Awardなど、LGBTコミュニティの権利向上に貢献した個人が対象となる賞が授与されます。

現在の状況

毎年ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどで授賞式が開催され、様々な著名人がホストとして参加します。授賞式の模様はLogoチャンネルなどで放送されることもあり、LGBTコミュニティに対するメディアの影響力を広める重要なイベントとなっています。

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