ロジウム

ロジウム（Rhodium）

ロジウムとは、原子番号45を持つ元素で、元素記号はRhです。この金属は白[[金]]族に分類される貴金属の一つであり、特徴的な銀白色の外観を持っています。比重は約12.5、融点は1966 °C、沸点は3960 °Cという非常に高い温度特性を示します。常温・常圧の条件下では面心立方構造の安定した結晶を形成しますが、温度が1000 °Cを超えると単純立方格子の構造に変化します。ロジウムは酸化力のある酸に溶解する一方で、王水には難溶です。また、高温ではハロゲン元素と反応し、酸化されることがありますが、さらに高温になると単体として再分離する性質も持っています。

語源

ロジウムという名前は、ギリシャ語の「rhodeos」に由来し、これは「バラ色」を意味しています。これはロジウムを含む塩溶液がバラ色を呈することから名付けられました。

用途

ロジウムの利用は多岐にわたりますが、特にガソリン車の排ガス浄化において重要な役割を果たします。大部分の需要は三元触媒として，この触媒は一酸化炭素（CO）や窒素酸化物（NOx）を浄化するために使用されます。また、ロジウムはめっきにも用いられ、特に銀やプラチナ、ホワイトゴールドなどの貴金属装身具の保護や着色に活用されています。ロジウムとプラチナの合金は、坩堝や熱電対の製造に用いられています。また、有機合成においては、ウィルキンソン触媒として知られる不飽和結合の水素化や、塩化ロジウムを用いた芳香族製造の触媒としても重要です。

特に2014年には、自動車用触媒の需要が急増し、生産量は過去30年間で最高の水準に達しました。

歴史

ロジウムは1803年にウィリアム・ウォラストンによって白[[金]]鉱石から発見されました。今日でも、白[[金]]鉱石から不純物として産出されることが一般的です。また、最近では2014年に、ロジウムの代替として有望な合金が京都大学により開発されました。この合金は、周期表上でロジウムと隣接するルテニウムとパ[[ラジウム]]から成り、通常は合金にならない金属同士を原子レベルで結合させることで、ロジウムに似た電子状態を形成する技術です。

ロジウムの化合物

ロジウムはさまざまな化合物を形成しますが、最も一般的なものの一つが塩化ロジウム（RhCl3）です。これらの化合物は、ロジウムの化学的特性やその反応性を利用する際に重要です。

同位体

ロジウムは、主に安定な同位体が存在しますが、地殻中の含有量は約200pptと非常に希少です。これは安定同位体を持つ元素の中では、レニウムやオスミウムに次いで少ない存在量です。

ロジウムはその特異な特性から、貴金属市場で重要な役割を果たしており、今後の利用可能性にも期待が寄せられています。

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