GLAMOROUS

『GLAMOROUS』 - 月刊女性ファッション誌の歩み

『GLAMOROUS』（グラマラス）は、講談社が発行する女性向けファッション雑誌で、2003年に『ViVi』の姉妹誌としてスタートしました。本誌は2005年に月刊化され、その後約8年間の間に多くの女性たちに親しまれましたが、2013年8月号で休刊が決定しました。休刊時の編集長は藤谷英志氏でした。

概要と誕生の背景

『GLAMOROUS』は、最初は『ViVi』のお姉さん的な存在として位置づけられ、特に大人の女性に向けたスタイルを提案していました。当初は主婦と生活社が発行する『NIKITA』と競う関係にあり、読者層を広げるためにさまざまなスタイルや情報を発信していました。スタイルは主に「大人ギャル系」に分類され、辛口クールな印象が特徴です。

提案されるスタイルと特徴

本誌はアイテムやテクニックよりも、スタイルや雰囲気を重視し、時にはモード界や海外のトレンドに関する情報も豊富に取り扱いました。このような独自のスタイル提案が読者から支持されていた理由の一つです。コラムや特集では、実際に年に一度選ばれる「グラ男」という特集を設けており、読者の投票で選ばれた男性100人を紹介するなど、参加型の企画も特徴的でした。

社会貢献活動

『GLAMOROUS』は、ファッションだけでなく社会貢献にも力を入れていました。特に2008年4月号において乳がん撲滅を目的としたチャリティ企画が進められました。この企画では蜷川実花氏による撮影のもと、著名な女性タレントがセミヌードで登場し、その収益の一部が乳がん関連団体に寄付されることとなりました。しかし、この企画は賛否が分かれ、抗議の声も上がることとなります。特に、病気に苦しむ女性に配慮しない手法に対する批判が多く、社会における敏感なテーマに踏み込む際、一層の配慮が求められることを示しました。

ファッションモデルと影響力

創刊時から活躍したモデルの多くは『ViVi』専属経験者であり、魅力的でファッションをうまく着こなせることが求められました。また、LDHとのコラボレーションにより、専属モデルオーディションも開催され、多数の新しい才能が登場する場となりました。中でも、岩堀せりや水原希子などが本誌のモデルとして名を馳せ、後のファッション界に影響を与えました。

元編集長の見解

編集長の藤谷英志氏は、『GLAMOROUS』の位置づけを「講談社の他の女性誌々とは一線を画する特異な存在」としました。また、女性が自立したカッコよさを追求することが重要だとし、男性の目線を意識せず、あくまで女性自身のスタイルを大切にする点が他誌とは異なる要素であると述べています。

余韻と未来

残念ながら、2013年に休刊を迎えた『GLAMOROUS』ですが、その存在感は今なお多くのファンの心に残っています。多くの女性にファッションの楽しみや自信を与え、魅力あるライターとモデルたちが紡いできた美しい瞬間がここにあります。雑誌が休刊になった後でも、そのスタイルや社会貢献への取り組みは、ファッション界においての貴重な遺産といえるでしょう。

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