GLAY JUMBO

GLAY JUMBO（グレイジャンボ）

GLAY JUMBOは、1999年に日本航空（JAL）によって運航された特別塗装機で、ロックバンドのGLAYとのタイアップによって生まれました。この特別仕様の機体は、ボーイング747-146B/SUDで、登録記号はJA8170です。一般には「GLAYジャンボ」として知られています。

背景と就航

GLAYは、1999年に大規模なライブイベント『GLAY EXPO '99 SURVIVAL』を開催し、その際に日本航空がイベントのオフィシャルエアラインとなりました。このコラボレーションは、JALの羽田 - 函館線の就航10周年を祝い特別に行われました。GLAYのメンバーは函館市出身であったため、機体の運航先は北海道路線が中心となり、1999年の7月1日から7月15日まで羽田 - 札幌線で、7月16日から8月31日までは羽田 - 函館線で運航されました。最初の運航は夏休みの終了とともに終わる予定でしたが、ファンからの大きな反響により、さらに9月15日まで延長が決定されました。

機内サービスと特典

GLAY JUMBOの機内では搭乗記念として専用ポストカードが配布され、さらにGLAYデザインの紙コップやクリアファイルも提供されました。また、搭乗者は機内FMで流れるGLAYの厳選された楽曲を楽しむことができ、特別に用意されたグッズも販売されました。このため、機体内はGLAY一色に染まり、ファンにとって特別な体験となりました。

ファンによる盛り上がり

GLAY JUMBOは女性ファンを中心に多くの搭乗者を集め、空港の展望デッキでは記念撮影をする姿が見られました。また、空港でメンバーの名前を叫びながら見送るファンも多く、特別な存在感を放っていました。これらの熱心なファンの支えにより、この機体は特別なイベントの一部として歴史に名を刻みました。

機体の特徴と歴史

JA8170は747の中でもアッパーデッキを延長した特別なタイプであり、エンジンにはプラット・アンド・ホイットニー製のJT9D-7Aを搭載しています。このモデルはJALが発注した2機のみ製造されたため、非常に貴重な存在です。また、GLAY JUMBOになる前、この機体は「JALドリームエクスプレス」としてディズニーのカラーで運航されていたこともあります。後にJJ新塗装に変更され、2006年に運航を終了しました。

メンバーの搭乗

GLAYのメンバーも特別にこの機体に何度か搭乗したことがあります。TERUは「間違えて乗っちゃいました」と冗談交じりに語っています。また、『GLAY EXPO '99 SURVIVAL』の開催当日には、羽田空港を出発し、北海道方面へ向かう際に、会場上空を通過するというサプライズ演出もありました。

GLAY JUMBOは音楽と航空の融合として、多くのファンに記憶されており、日本の航空史における一つの象徴的な存在として位置づけられています。

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