GOES 15

GOES 15について

GOES 15は、アメリカ海洋大気庁（NOAA）が運営する静止気象衛星GOESシリーズに属する衛星で、以前はGOES-Pという名称でも知られていました。製造にはボーイング社が携わり、BSS-601衛星バスを基にした設計となっています。この衛星はBSS-601型のGOESシリーズの中で最後の機体であり、先に打ち上げられたGOES 13（2006年5月）やGOES 14（2009年6月）に続くものとなります。

これまでのGOES衛星の中で、GOES 15は16機目にあたります。衛星はデルタ IV-M+(4,2)ロケットに搭載され、ケープカナベラル空軍基地の37発射施設から2010年3月4日23:57 GMTに打ち上げられました。静止軌道には2010年3月16日までに投入され、その後GOES 15として正式に名称が変更されました。

打ち上げ時の衛星の重量は3,238キログラム（7,139 lb）で、設計寿命は10年とされています。GOES 15は電力供給のために、1枚のガリウム砒素製の太陽電池を使用し、出力は2.3kWです。また、栄養としてニッケル水素の蓄電池（A24セル）を備えており、衛星が日 食に入る時間帯でも電力を確保しています。

観測機器としては、5チャンネルの複数波長カメラが搭載され、これにより可視光や赤外線の観測が可能で、大気の温度や水分データを収集することができます。また、太陽X線カメラによる太陽フレアの検出を行い、磁気圏の変化や宇宙マイクロ波背景放射、さらには荷電粒子の観測も行います。

GOES 15は、気象予報や地球環境の観測において重要な役割を果たしており、他のGOES衛星の故障に備えるための待機もしています。これにより、宇宙からのデータが常に得られ、気象予測の精度向上に寄与しています。GOES 15の技術は、新しい衛星運用の手法や気象観測の進展に大きな影響を与えており、今後も期待される性能を持っています。

この衛星の運用は、他の国や機関の気象衛星とも連携し、国際的な気象監視ネットワークの一部を形成しています。そのため、改良や技術の発展は、気象予測だけでなく、自然災害の予測や防止にも活用されることが見込まれます。

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