GOG.com
GOG.com（旧称 Good Old Games）は、ポーランドのゲーム開発会社CD Projektが運営する、デジタルゲームおよび映画のダウンロード販売プラットフォームです。
GOGは、CD Projektの子会社であるGOG Limitedによって運営されており、キプロスに本社を構えています。Windows、macOS、Linuxに対応し、幅広いユーザーが利用できます。
プラットフォーム名の「GOG」は「Good Old Games」の略であり、その名の通り、当初はレトロゲームの配信に特化していました。しかし、2012年3月からは新作ゲームの配信も開始し、現在では映画も提供しています。
GOG.comは、「DRM-Free（DRMフリー）」、「Fair Price（正価での提供）」、「Money-Back Guarantee（30日間の返金保証）」をモットーとしており、ユーザーに寄り添ったサービスを提供しています。ゲーム配信プラットフォームとしてはSteamに次ぐ大手の一角を占めており、特に『ウィッチャー3』に関してはSteamよりも多くの販売数を記録しました。
1994年、マーチン・イウィンスキとミハール・キシンスキによってCD Projektが設立されました。当初はアメリカの小売業者からゲームを輸入し、ポーランド国内で販売していました。2008年下旬、CD Projektは「Good Old Games」という名称でGOG.comを設立し、現代のプレイヤーに古典ゲームをデジタル著作権管理なしで提供することを目的としました。
2010年9月19日から22日の間、GOG.comのウェブサイトが一時的に利用できなくなり、メッセージが表示される状態となりました。また、同社のTwitterアカウントも閉鎖されました。広報担当者はサービス変更に関する発表を近日中に行うとしましたが、業界ジャーナリストはDRMフリー戦略に関連した閉鎖だと推測しました。
2010年9月20日、GOG.comはウェブサイトの閉鎖がマーケティング戦略の一環であることを発表しました。サイトのリニューアルを大きくアピールするために、閉鎖という形を取りました。また、このリニューアルで『バルダーズ・ゲート』などの名作が復活することも発表され、ユーザーの期待を高めました。
2010年9月23日にサイトは再開され、店舗の改善や利点が追加されました。プレゼンテーションでは、GOG.comの共同創業者であるマーチン・イウィンスキとマネージングディレクターのギョーム・ランブールが修道士の服を着て登場し、ユーザーへの謝罪をしました。このマーケティング戦略は成功し、GOG.comは新たな顧客を獲得しました。
2012年3月27日、Good Old GamesはAAAタイトルやインディーズゲームの配信も開始し、サイト名も「GOG.com」に変更されました。
2012年10月、GOG.comはDRMフリーゲームのmacOSへの対応を発表しました。これには、CD Projekt REDが開発した『ウィッチャー』と『ウィッチャー2』のmacOS版も含まれていました。また、ユーザーからの要望を受け、Linuxへの対応も進められました。
当初、GOG.comはLinuxへの対応に技術的な課題を感じていましたが、ユーザーからの強い要望を受けて対応を決断しました。2014年3月18日、GOG.comは公式にLinuxのサポートを発表し、2014年7月25日には、50の対応ゲームがリリースされました。
2014年8月27日、GOG.comは新たなサービスとして、DRMフリー映像の配信を開始しました。映画はMP4形式でダウンロードでき、HTML形式でのビデオストリーミングも提供しています。フルHD 1080p、720p、576pでの視聴に対応しています。
GOG.comは、ゲーム関連のドキュメンタリーを中心に、将来的にはフィクション映画やシリーズの配信も計画しています。主要なスタジオとの交渉を進めていますが、DRMフリー戦略に慎重な姿勢を見せるスタジオも少なくありません。GOG.comは、DRMフリーの映画配信を推進するため、今後も交渉を続けていく方針です。
2013年12月9日、GOG.comは購入したゲームに技術的な問題がある場合、購入後30日以内であれば返金保証を行う制度を導入しました。
2015年4月2日からは、DRM認証システムが機能しなくなった一部のゲームのパッケージ版を所有しているユーザーに対して、DRMフリー版のダウンロードを提供しています。対象となるゲームには、『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズや『Master of Orion』シリーズが含まれます。
2014年6月、CD Projekt REDは、Steamのようなクライアントソフトウェア「GOG Galaxy」を発表しました。GOG Galaxyは、ゲームの購入、プレイ、フレンドとの共有を可能にするプラットフォームで、マルチプレイヤーAPIも搭載しています。
GOG Galaxyはオプションであり、ユーザーはGOG.comのウェブサイトから直接ゲームをダウンロードすることも可能です。2014年10月15日にはオープンベータ版が開始され、2017年3月22日には正式版がリリースされました。GOG Galaxyは、WindowsとmacOSに対応しており、Linux版も開発中です。
2016年6月に導入された「GOG Connect」は、Steamアカウントと連携することで、Steamで既に所有している一部のゲームをGOG.comのライブラリに追加できる機能です。ユーザーは、DRMフリー版のゲームとGOG.comが提供する特典をダウンロードできます。ただし、すべてのゲームがGOG Connectの対象ではありません。
GOG.comで提供されるデジタル商品（ゲームや映画）は、オンラインで購入してダウンロードできます。DRMフリーで配布されるため、ユーザーは購入したソフトウェアを自由に利用できます。価格帯は通常5ドルから10ドル程度ですが、新作ゲームは高額になることもあります。また、ギフトカードを通じて他のユーザーに商品をプレゼントすることもできます。
ユーザーは、ゲームをダウンロードしたり起動したりするために特別なクライアントソフトウェアをインストールする必要はありませんが、ダウンロードマネージャーやGOG Galaxyクライアントを利用することもできます。ダウンロード後、ユーザーは個人使用目的で複数のデバイスにソフトウェアをインストールしたり、外部メディアに保存したり、Modやパッチを適用したりすることができます。ただし、ソフトウェアの再販や他人との共有は許可されていません。
GOG.comは、ゲームの互換性を保つため、必要に応じてゲームにパッチを適用したり、エミュレーターとバンドルしたりしています。また、ゲームのサウンドトラック、壁紙、アバター、マニュアルなどの特典も提供しています。さらに、すべての購入に対してカスタマーサポートを提供し、購入後30日間の返金保証も実施しています。
販促キャンペーンも定期的に実施されており、バンドル割引や謎解きコンテストなど、様々な企画が行われています。
GOG.comは、販売数を公表していないため、正確な市場シェアを把握することは難しいですが、一部の開発者が販売実績を公表することがあります。
2011年の記事では、『ウィッチャー2』のオンライン販売において、GOG.comが全体の16%を占めていたことが報告されています。また、2013年の記事では、GOG.comが4大デジタルゲーム配信プラットフォームの中で2番目に収益を上げていることが報告されています。
2015年には、『ウィッチャー3 ワイルドハント』の販売数で、GOG.comがSteamを上回る販売数を記録しました。
2009年3月26日、GOG.comはUbisoftとの間で、過去のゲームを販売する契約を締結しました。これは、大手パブリッシャーがDRMフリーのダウンロードを提供する最初の事例でした。
その後も、Cinemaware、Disney Interactive/ルーカスアーツなど、様々なパブリッシャーとの契約を締結し、取り扱いタイトルを増やしています。
公式ウェブサイト
GOG.com (@gogcom) - X（旧Twitter）
GOG.com (gogcom) - Facebook
概要
GOGは、CD Projektの子会社であるGOG Limitedによって運営されており、キプロスに本社を構えています。Windows、macOS、Linuxに対応し、幅広いユーザーが利用できます。
プラットフォーム名の「GOG」は「Good Old Games」の略であり、その名の通り、当初はレトロゲームの配信に特化していました。しかし、2012年3月からは新作ゲームの配信も開始し、現在では映画も提供しています。
GOG.comは、「DRM-Free（DRMフリー）」、「Fair Price（正価での提供）」、「Money-Back Guarantee（30日間の返金保証）」をモットーとしており、ユーザーに寄り添ったサービスを提供しています。ゲーム配信プラットフォームとしてはSteamに次ぐ大手の一角を占めており、特に『ウィッチャー3』に関してはSteamよりも多くの販売数を記録しました。
歴史
Good Old Gamesの設立
1994年、マーチン・イウィンスキとミハール・キシンスキによってCD Projektが設立されました。当初はアメリカの小売業者からゲームを輸入し、ポーランド国内で販売していました。2008年下旬、CD Projektは「Good Old Games」という名称でGOG.comを設立し、現代のプレイヤーに古典ゲームをデジタル著作権管理なしで提供することを目的としました。
マーケティングスタンス及び再設立
2010年9月19日から22日の間、GOG.comのウェブサイトが一時的に利用できなくなり、メッセージが表示される状態となりました。また、同社のTwitterアカウントも閉鎖されました。広報担当者はサービス変更に関する発表を近日中に行うとしましたが、業界ジャーナリストはDRMフリー戦略に関連した閉鎖だと推測しました。
2010年9月20日、GOG.comはウェブサイトの閉鎖がマーケティング戦略の一環であることを発表しました。サイトのリニューアルを大きくアピールするために、閉鎖という形を取りました。また、このリニューアルで『バルダーズ・ゲート』などの名作が復活することも発表され、ユーザーの期待を高めました。
2010年9月23日にサイトは再開され、店舗の改善や利点が追加されました。プレゼンテーションでは、GOG.comの共同創業者であるマーチン・イウィンスキとマネージングディレクターのギョーム・ランブールが修道士の服を着て登場し、ユーザーへの謝罪をしました。このマーケティング戦略は成功し、GOG.comは新たな顧客を獲得しました。
2012年3月27日、Good Old GamesはAAAタイトルやインディーズゲームの配信も開始し、サイト名も「GOG.com」に変更されました。
OS XとLinuxサポート
2012年10月、GOG.comはDRMフリーゲームのmacOSへの対応を発表しました。これには、CD Projekt REDが開発した『ウィッチャー』と『ウィッチャー2』のmacOS版も含まれていました。また、ユーザーからの要望を受け、Linuxへの対応も進められました。
当初、GOG.comはLinuxへの対応に技術的な課題を感じていましたが、ユーザーからの強い要望を受けて対応を決断しました。2014年3月18日、GOG.comは公式にLinuxのサポートを発表し、2014年7月25日には、50の対応ゲームがリリースされました。
DRMフリー映像への拡大
2014年8月27日、GOG.comは新たなサービスとして、DRMフリー映像の配信を開始しました。映画はMP4形式でダウンロードでき、HTML形式でのビデオストリーミングも提供しています。フルHD 1080p、720p、576pでの視聴に対応しています。
GOG.comは、ゲーム関連のドキュメンタリーを中心に、将来的にはフィクション映画やシリーズの配信も計画しています。主要なスタジオとの交渉を進めていますが、DRMフリー戦略に慎重な姿勢を見せるスタジオも少なくありません。GOG.comは、DRMフリーの映画配信を推進するため、今後も交渉を続けていく方針です。
ポリシー
2013年12月9日、GOG.comは購入したゲームに技術的な問題がある場合、購入後30日以内であれば返金保証を行う制度を導入しました。
2015年4月2日からは、DRM認証システムが機能しなくなった一部のゲームのパッケージ版を所有しているユーザーに対して、DRMフリー版のダウンロードを提供しています。対象となるゲームには、『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズや『Master of Orion』シリーズが含まれます。
GOG Galaxy
2014年6月、CD Projekt REDは、Steamのようなクライアントソフトウェア「GOG Galaxy」を発表しました。GOG Galaxyは、ゲームの購入、プレイ、フレンドとの共有を可能にするプラットフォームで、マルチプレイヤーAPIも搭載しています。
GOG Galaxyはオプションであり、ユーザーはGOG.comのウェブサイトから直接ゲームをダウンロードすることも可能です。2014年10月15日にはオープンベータ版が開始され、2017年3月22日には正式版がリリースされました。GOG Galaxyは、WindowsとmacOSに対応しており、Linux版も開発中です。
GOG Connect
2016年6月に導入された「GOG Connect」は、Steamアカウントと連携することで、Steamで既に所有している一部のゲームをGOG.comのライブラリに追加できる機能です。ユーザーは、DRMフリー版のゲームとGOG.comが提供する特典をダウンロードできます。ただし、すべてのゲームがGOG Connectの対象ではありません。
機能
GOG.comで提供されるデジタル商品（ゲームや映画）は、オンラインで購入してダウンロードできます。DRMフリーで配布されるため、ユーザーは購入したソフトウェアを自由に利用できます。価格帯は通常5ドルから10ドル程度ですが、新作ゲームは高額になることもあります。また、ギフトカードを通じて他のユーザーに商品をプレゼントすることもできます。
ユーザーは、ゲームをダウンロードしたり起動したりするために特別なクライアントソフトウェアをインストールする必要はありませんが、ダウンロードマネージャーやGOG Galaxyクライアントを利用することもできます。ダウンロード後、ユーザーは個人使用目的で複数のデバイスにソフトウェアをインストールしたり、外部メディアに保存したり、Modやパッチを適用したりすることができます。ただし、ソフトウェアの再販や他人との共有は許可されていません。
GOG.comは、ゲームの互換性を保つため、必要に応じてゲームにパッチを適用したり、エミュレーターとバンドルしたりしています。また、ゲームのサウンドトラック、壁紙、アバター、マニュアルなどの特典も提供しています。さらに、すべての購入に対してカスタマーサポートを提供し、購入後30日間の返金保証も実施しています。
販促キャンペーンも定期的に実施されており、バンドル割引や謎解きコンテストなど、様々な企画が行われています。
市場シェア
GOG.comは、販売数を公表していないため、正確な市場シェアを把握することは難しいですが、一部の開発者が販売実績を公表することがあります。
2011年の記事では、『ウィッチャー2』のオンライン販売において、GOG.comが全体の16%を占めていたことが報告されています。また、2013年の記事では、GOG.comが4大デジタルゲーム配信プラットフォームの中で2番目に収益を上げていることが報告されています。
2015年には、『ウィッチャー3 ワイルドハント』の販売数で、GOG.comがSteamを上回る販売数を記録しました。
販売合意
2009年3月26日、GOG.comはUbisoftとの間で、過去のゲームを販売する契約を締結しました。これは、大手パブリッシャーがDRMフリーのダウンロードを提供する最初の事例でした。
その後も、Cinemaware、Disney Interactive/ルーカスアーツなど、様々なパブリッシャーとの契約を締結し、取り扱いタイトルを増やしています。
参考文献
公式ウェブサイト
GOG.com (@gogcom) - X（旧Twitter）
GOG.com (gogcom) - Facebook
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