GOLDEN BAD - 井上陽水の裏ベストアルバム
『GOLDEN BAD』(ゴールデン・バッド)は、
2000年7月28日にリリースされた
井上陽水のベスト・
アルバムです。この作品は、前年に発売された大ヒット作『GOLDEN BEST』のリリースからちょうど1年後に登場しました。当
アルバムは、実に独特で興味深い構成を持ち、また、アートワークや収録楽曲そのものにも選択されたテーマが色濃く反映されています。
ジャケットデザインが非常に印象的で、前作『GOLDEN BEST』の陽水の画像を反転させたものが採用されています。これにより、視覚的にも音楽的にも対照的な内容を表現しており、
アルバムのテーマを象徴しています。前作では多くの有名なシングル曲が収録されていましたが、『GOLDEN BAD』はその名の通り、裏ベストとして位置づけられており、B面や
アルバム曲が中心に選ばれています。
裏ベストの意味
この
アルバムは「裏ベスト」と称されることが多く、ファンにとっては、普段はあまり聴かれることのない隠れた名曲を楽しむ機会となっています。著名なヒット曲ではなく、ファンの間で評価が高い曲や
アルバム収録曲が多くフィーチャーされており、それが新たな発見をもたらします。
アートワークの遊び心
特にユニークなのは、
アルバム内のクレジット欄です。ここでは、「BAD Producer」「BAD Staff」「BAD A&R」といった肩書きが強調されて記載されており、
アルバムのテーマとの遊び心あふれるつながりを感じさせます。また、ライナーノーツでは、自らが解説することを避ける文面があしらわれており、ファンに対して何かしらの意図を持ったメッセージを送っています。
収録曲の魅力
本
アルバムには、以下のような楽曲が収録されています。すべて特記がない限り、作詞・作曲・編曲は
井上陽水が手掛けています。
アルバムは様々なスタイルの楽曲が揃い、リスナーを飽きさせません。
- - 紅すべり (『夢寝見』より、編曲:BAnΛNA)
- - My House (『あやしい夜をまって』より、編曲:星勝)
- - Be-Pop Juggler (『UNDER THE SUN』より)
- - SINGING ROCKET (『九段』より、編曲:Andrew Ritten)
- - 野蛮な再会 (『永遠のシュール』より、作詞・作曲:井上陽水、忌野清志郎、ホーン・アレンジ:村田陽一)
- - ライバル (『ハンサムボーイ』より、作曲:井上陽水、川島裕二、編曲:川島裕二)
- - ダメなメロン (『新しいラプソディー』より、編曲:大村憲司)
- - 俺はシャウト! (井上陽水・安全地帯『夏の終りのハーモニー』より、作曲:玉置浩二、編曲:井上陽水、安全地帯、中西康晴、川島裕二)
- - バレリーナ (『バレリーナ』より、編曲:BANANA)
- - 夢寝見 (『ハンサムボーイ』より、編曲:BAnΛNA、藤井丈司)
- - Speedy Night (『いっそ セレナーデ』より、編曲:星勝)
- - 全部GO (『Negative』より、編曲:矢萩渉)
- - Yellow Night (『あやしい夜をまって』より、編曲:川島裕二)
- - UNDER THE SUN (『UNDER THE SUN』より、編曲:窪田晴男)
これらの楽曲は、
井上陽水の多様な音楽スタイルを示すものとなっており、彼のキャリアの中で楽しさや深みを与えています。『GOLDEN BAD』は単なるベスト
アルバムではなく、リスナーに新たな音楽体験を提供する一枚となっています。