藤井丈司

藤井丈司（ふじい たけし）

藤井丈司は、1957年8月15日に岐阜県に生まれた音楽プロデューサーおよびマニピュレーターです。彼の音楽キャリアは、ヨロシタミュージックでのYMO（イエロー・マジック・オーケストラ）のアシスタントとして始まりました。YMOが活動を休止する時期には、松武秀樹の後任としてテクニカルアシスタントを担当し、1980年のライヴツアー「テクノポリス2000-20」ではギタリストとして大村憲司に代わって参加しました。

音楽プロデューサーとしての活躍

藤井は、サザンオールスターズのアルバム『KAMAKURA』や、桑田佳祐の『Keisuke Kuwata』、布袋寅泰の『GUITARHYTHM』など、著名なアーティストとの共同プロデューサーとして長年にわたり貢献してきました。また、井上陽水、ゴスペラーズ、TEI TOWA、仲井戸麗市、Spiral Life、NOKKO等、多岐にわたるジャンルのアーティストともコラボレーションし、名作を生み出してきました。

1990年代後半には、特に注目すべきミリオンセラーを次々と手掛け、玉置浩二の「田園」、広末涼子の「Majiで恋する5秒前」や「大スキ!」、JUDY AND MARYの「クラシック」、ウルフルズの「明日があるさ」など、数々のヒットを世に送り出しました。

多彩なジャンルへの進出

藤井は音楽プロデューサーだけではなく、音楽演出者としても評価されています。1999年には宮本亜門作のミュージカル『BOYSTIME』の音楽監督を務め、2006年にはテレビアニメ『練馬大根ブラザーズ』の音楽を手がけるなど、様々なメディアにおいてその才能を発揮しました。さらに、2004年にはインストゥルメンタル作品「CIRCULATION」で「オホーツクの音探し」優秀作品賞を受賞しました。

近年では、CM音楽の制作にも取り組み、積水ハウスやサントリー「鏡月」、SHARP・AQUOSなどの広告音楽を制作しています。特に、広告クリエイティブディレクター一倉宏氏とのコラボレーションが注目されています。

新たな表現方法と連載

藤井はソロライブを53歳で初めて行い、新たな表現者としての一面を見せました。2013年から音楽サイト「BARKS」で連載対談を開始し、音楽に関する考えやアイデアを発信しています。また、2023年現在では慶應義塾大学アートセンターのビジティング・フェローとしても活動しています。

参加作品・アーティスト一覧

藤井丈司は数多くのアーティストとコラボレーションしており、具体的な作品としては、アナログフィッシュや、イエロー・マジック・オーケストラ、泉谷しげる、内田有紀、ウルフルズ、玉置浩二、広末涼子、BRADIOなどがあります。また、彼の音楽スタイルはジャンルを超えて多数のアーティストによって受け入れられており、数々の名曲を世に送り出しています。

著書と影響

藤井はまた、太田出版からの「渋谷音楽図鑑」の共同著者でもあり、音楽シーンにおける彼の視点や経験が多くの人々に影響を与えています。彼の活動は多岐にわたり、音楽だけに留まらず、日本の音楽文化全体に貢献を続けています。

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