GORO

『GORO』の歴史と影響

『GORO』（ゴロー）は、1974年6月13日に創刊され、1992年1月1日まで発行されていた日本の総合男性誌です。発行元は小学館で、当時の20代の男性を主なターゲットとしていました。この雑誌は、2週間ごとのペースで毎月第2・第4木曜日に発売され、全422号が発行されました。

創刊当初の『GORO』は、男性向けの情報が盛りだくさんでした。女性グラビア、新車情報、さらには恋愛指南や特集漫画など、実に多岐にわたる内容が特徴的でした。特に、村生ミオの『微熱 MY LOVE』などが注目を集めました。本誌は、1970年代から1980年代にかけての若者のトレンドや社会風俗を知るための貴重な資料となっています。

注目の連載とグラビア

『GORO』の中で特に有名なのは、篠山紀信による『激写』シリーズです。この連載は1975年からスタートし、当時のアイドルたちのヌード写真を多数掲載しました。篠山の連載をまとめた書籍『激写・135人の女ともだち』は、70万部以上という驚異的な売上を記録し、当時の流行語ともなりました。また、渡辺達生による『素足のアイドルたち』も人気を博し、1980年には別冊として刊行されました。

本誌の各号には、篠山紀信撮影のアイドルポスターも付属しており、これもまた読者にとっての大きな楽しみの一つでした。これらの要素により、『GORO』は若者文化の発信源としての役割を果たしてきました。

競争と社会的背景

『GORO』の成功を受けて、1982年には講談社が『スコラ』を発刊。内容や構成は『GORO』をモデルとしていたため、競争が激化しました。また、時代が進むにつれ、フライデー事件などの影響で、元『GORO』の記者が事件に関与することもあり、メディア業界での影響力を持ち続ける存在でした。

廃刊とその後

しかし、1980年代後半には、他の雑誌が細分化され、特化した内容を提供し始めたため、『GORO』の総合雑誌としてのポジションが不明瞭になりました。バブル景気に伴い、若者の嗜好や考え方も多様化し、販売部数は次第に減少していきました。そして、1992年の最終号発行を迎え、雁字搦めの市場から撤退せざるを得なくなりました。

最終号の表紙を飾ったのは宮沢りえで、これもまた多くの注目を集めました。このように、『GORO』はその時代を象徴する存在として、多くの人々に影響を与えました。

発行から7年後には、『GORO』と似たコンセプトの雑誌『サブラ』が創刊されましたが、こちらも2010年に廃刊となりました。『GORO』の存在は、今でも多くの元読者の記憶に刻まれています。

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