GameStick

GameStickについて

GameStickは2013年11月15日にリリースされた、Androidを搭載した家庭用ゲーム機です。この機器は、テレビのHDMIポートに直接接続するスティック型のデザインが特徴で、USBメモリのように持ち運びが簡単です。さらに、専用の薄型Bluetoothゲームパッドが同梱されており、パッドを収納できるのも便利な点です。カラーバリエーションはホワイト、ブラック、レッドの3色から選べ、価格は79USドルと家庭用ゲーム機として非常に手頃です。

GameStickはオープンプラットフォームを採用しており、Androidの一般的な開発環境や公式SDKを利用して自由にゲーム開発が可能です。これにより、多くのゲームデベロッパーがGameStick対応のタイトルを制作しています。開発元であるPlayJam社はロンドンに本社を持ち、欧米やアジア、アフリカでのスマートテレビ向けカジュアルゲーム配信に豊富な経験があります。

このゲーム機は、約12ヶ月の開発期間を経て、2013年1月2日にクラウドファンディングキャンペーンを開始しました。Kickstarterでのキャンペーン初日には目標額の10万ドルを突破し、最終的には64万7658ドルもの資金を5691人の支持者から集めることに成功しました。支持者には、出資額に応じて異なるリターンが提供され、69ドル以上の後援者には製品版やプロトタイプ版が送られました。ただし、発売予定日は何度も延期され、最終的には2013年11月15日となりました。

将来的にはMiracastへの対応が企画されており、Miracast対応のテレビなどへゲーム画面を転送できるようになる予定です。また、GameStickをMiracast受信機として利用する機能についても検討されています。

2013年6月25日の発売予定日には、公式通販も開始され、送料は国内が9.99ドル、国外が24.99ドルでした。その後、GameStop（米国）やGAME（英国）での販売も決定し、他の小売店でも取り扱いが予定されました。しかし、Kickstarter支援者向けの出荷は4月から延期され、最終的に6月の最終週へと変更されました。

GameStickには周辺機器として、GameStick DockとGameStick Caseがあります。Dockは、ワイヤレス充電が可能なクレードルで、複数のポートも搭載しているため、拡張性にも優れています。GameStick Caseは、持ち運びに便利な専用のキャリングケースです。

また、GameStickにはいくつかの提携企業があり、Green Throttle Gamesではそのリビング向けアプリ規格に対応したゲームがプレイ可能です。他にも、AvantisやPivos Technology Groupと提携し、さまざまなゲーム体験が提供されています。

とはいえ、ゲーム機としての評価は分かれており、TechCrunchは年末に「2013年のガジェット」の一環でGameStickを「だめだったガジェット」として取り上げており、期待されたほどの成功は収められなかったようです。ただ、その革新的な設計と手頃な価格帯は、今でも多くのゲームファンに印象を残す存在となっています。

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