Gedit

gedit（ジーエディット）は、GNOMEデスクトップ環境に標準で搭載されているテキストエディタです。シンプルな操作性と豊富な機能を兼ね備え、プログラマーから一般ユーザーまで幅広く利用されています。

特徴

geditの最大の特徴は、GtkSourceViewライブラリによる強力なシンタックスハイライト機能です。これにより、C、Python、HTML、CSSなど、様々なプログラミング言語やマークアップ言語のコードを、色分けして見やすく表示できます。MediaWikiの構文にも対応しており、Wikiページの編集にも役立ちます。

また、geditはタブインターフェースを採用しており、複数のファイルを同時に開いて編集できます。タブはウィンドウ間で自由に移動させることができ、効率的な作業をサポートします。GVfsを利用したリモートファイル編集にも対応しており、ローカル環境だけでなく、ネットワーク上のファイルもシームレスに編集できます。

基本的なテキスト編集機能も充実しており、アンドゥ・リドゥ、検索・置換はもちろん、行番号表示、括弧の対応表示、行の折り返し、現在の行のハイライト表示、自動インデント、自動バックアップなど、コーディングを効率化するための機能が多数搭載されています。

さらに、geditはプラグイン機構を備えており、機能を自由に拡張できます。例えば、Vala言語に特化したプラグイン「Valencia」を利用すると、geditをVala開発用の軽量IDEとして活用できます。

主な機能

GtkSourceViewによるシンタックス強調: 多数のプログラミング言語とマークアップ言語に対応したシンタックスハイライト表示。
自動インデント: コードの可読性を高めるための自動インデント機能。
多彩な文字コード対応: UTF-8をはじめとする様々な文字コードに対応。
多言語スペルチェック: Enchantライブラリを使用し、複数の言語に対応したスペルチェック機能。
スニペット機能: よく使うコードやテキストを登録し、効率的に入力できる機能。
プラグイン機構: さまざまなプラグインにより、機能を自由に拡張できる。

アーキテクチャ

geditはGNOME Core Applicationsの一部であり、GTK 3.0とGNOME 3.0のライブラリを利用して開発されています。GNOME環境との統合も深く、GNOME Files（ファイルマネージャー）との間で、ファイルのドラッグアンドドロップによる操作が可能です。

また、以前はmacOSやWindows向けのバイナリも提供されていましたが、現在ではWindows 64bit版のみが継続してリリースされています。2014年にリリースされたWindows 32bit版の最終バージョンは2.30.1です。

ライセンス

geditはGNU General Public License（GPL）で配布されているオープンソースソフトウェアです。

関連項目

テキストエディタ
Pluma

外部リンク

gedit 公式ウェブサイト （英語）
gedit プラグイン一覧 （英語）

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