Girl Friend (thee michelle gun elephantの曲)

thee michelle gun elephantの隠れた名曲「Girl Friend」

2003年、thee michelle gun elephantは15枚目のシングル「Girl Friend」をリリースしました。このシングルは、彼らの他の作品とは異なる点がいくつかあります。まず、所属レコード会社ではなく、自身のインディーズレーベル『TRIPPIN' ELEPHANT RECORDS』からのリリースである点です。これは、バンドの自主性と独立性を強く示す象徴的な出来事と言えるでしょう。

さらに、「Girl Friend」は、アルバム未収録の楽曲です。1曲のみを収録したシングルで、オリジナルアルバム『SABRINA HEAVEN』にも収録されていません。これは、バンドがシングルに特別な意味を持たせていたことを示唆しています。

「Girl Friend」の起源は、7thアルバム『SABRINA HEAVEN』に収録されていたインストゥルメンタル曲「NIGHT IS OVER」です。ボーカルのチバユウスケが歌詞をつけ、メンバーに披露したところ好評だったことから、シングル化される運びとなりました。

この楽曲は、ピアノをフィーチャーしたラブソングという、thee michelle gun elephantの他の楽曲にはない独特の雰囲気を持っています。しっとりとしたメロディーと、チバユウスケの繊細な歌声が、聴く者の心に深く響きます。バンドの幅広い音楽性を示す、重要な一曲と言えるでしょう。

興味深いのは、そのリリース方法です。2003年4月7日にはライブ会場限定で先行販売され、6月21日に一般発売されました。CDとアナログ盤の2種類がリリースされ、規格番号もそれぞれTERNG-043（先行販売盤）、TERNG-043i（一般販売CD盤）、ITERNG-044（一般販売アナログ盤）と異なっています。

また、歌詞カードは付属しておらず、歌詞はレーベル面に印刷されています。さらに、ディスクの中心部にあたる歌詞は、穴が開いているため欠落しています。この独特の仕様も、「Girl Friend」というシングルに、特別な意味合いを与えていると言えるでしょう。

ライブでの演奏は非常に少なく、2003年9月12日に札幌ペニーレーンで行われたライブで一度だけ演奏された記録があります。この貴重なライブ音源は、後にリリースされたライブアルバム『LAST HEAVEN'S BOOTLEG』に収録されています。

「Girl Friend」は、アルバム未収録でありながら、バンドの音楽性を深く理解するために欠かせない楽曲です。ピアノを基調としたラブソングという、彼ららしからぬ一面を見せる一方で、チバユウスケのソングライティング、バンドの音楽性、そしてインディーズレーベルからのリリースという、様々な要素が重なり合い、特別な魅力を放っています。彼らの音楽史における、重要な一ページを刻んだシングルと言えるでしょう。

楽曲情報:
タイトル：「Girl Friend」
アーティスト：thee michelle gun elephant
作詞：チバユウスケ
作曲：thee michelle gun elephant

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