Google Stadia

Google Stadiaの概要

Google Stadiaは、かつて存在したクラウドゲームサービスであり、Googleが運営していました。このサービスは2019年11月19日にスタートし、2023年1月18日にその幕を閉じるまで、月額課金制で提供されていました。最初の段階では日本を除く世界14か国での展開が行われましたが、2020年以降には無料プランも予定されていましたが、実現することなくサービスが消滅しました。

サービスの特徴

Stadiaは、ユーザーが高品質のゲームを楽しむためのプラットフォームで、HDRビデオに対応し、最大4K解像度で60fpsのゲーム配信を実現しました。Google Chromeを介して利用できるため、追加のハードウェアを必要とせず、インターネット接続をもってゲームを楽しむことができます。

特に注目されたのは、「state share」機能で、これにより視聴者が配信者のゲームのセーブポイントを使ってそのままプレイを始めることができる点です。また、HIDクラスUSBコントローラーが使用可能でしたが、Googleは独自にWi-Fi接続が搭載された専用コントローラーも開発しました。これは、プレイヤーが直接データセンターに接続するためのものでした。

開発経緯

Stadiaの開発は、Googleの「Project Stream」としてスタートしました。2018年10月には、ユーザーがアサシン クリード オデッセイをプレイできるクローズドベータ版が導入されました。このプロジェクトの開始に先立ち、Googleはフィル・ハリソンを新たに迎え入れました。彼が以前に所属していたゲーム会社の経験を活かし、Stadiaを有意義なエンターテインメントの場にすることを目指しました。

GDC 2019では、正式にStadiaの発表がされ、その後Stadia Games and Entertainmentが設立され、自社開発も視野に入れたサービス展開が始まりました。何度かのプラン変更を経て、初期のサービスでは、月額9.99ドルの「Stadia Pro」プランにより、4K HDRでのゲームプレイが可能となりました。

サービスの終了

残念ながら、2020年以降は新作ゲームの発表や機能のアップデートが停滞し、2021年には内製スタジオが閉鎖されるなど、厳しい状況に見舞われました。リニューアルが検討されているという報道もありましたが、最終的には2022年9月29日にGoogleによってサービス終了が発表され、2023年1月18日に正式に終了しました。

ゲームラインナップ

Stadiaにおいては、いくつかの注目タイトルが発表されました。特に、アサシン クリード オデッセイなどが挙げられます。これらのゲームは4K解像度でのプレイが計画されており、他にもさまざまなタイトルが用意されていました。

評価と困難

Stadiaのリリース前には、ベータ版のレビューが高評価を受け、特にラグの少なさや、インストール不要の手軽さが好評でした。しかし、実際の運用においては、Wi-Fiの速度による問題や、画質の圧縮、音声圧縮などの課題が浮き彫りになりました。これらの要因が影響し、サービスの継続が難しくなったとの分析もされています。

Stadiaは、クラウドゲームという新たな形態の開発に挑戦したものの、多くの課題を抱えた結果、歴史の一幕として幕を閉じました。

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