Gyuu

奥井雅美 1stアルバム 『Gyuu』解説

『Gyuu』（ぎゅっ）は、奥井雅美が1995年4月21日にスターチャイルドからリリースした初のオリジナルアルバムです。キャッチコピーは「やっと巡り会えた! おまたせしました。やっとあなたに会えました」であり、タイトルには「ぎゅっとつまった」という意味が込められています。

背景と制作

本作は、1993年から1994年にかけてリリースされた楽曲を中心に構成されています。ただし、セカンドシングルである「夢にこんにちは〜ウイロータウン物語〜」と「リバプールへおいで」は収録されていません。発売当初はベスト・アルバムとして扱われていましたが、2001年にベストアルバム『S-mode #1』がリリースされて以降は、オリジナルアルバムとしてナンバリングされています。

これまで作詞家や作曲家から提供された楽曲を歌うことが多かった奥井雅美ですが、本作の制作にあたり、自ら作詞作曲を手がけた楽曲も収録されています。これにより、アーティストとしての表現の幅を広げ、よりパーソナルな作品となりました。

「誰よりもずっと…」「I WAS BORN TO FALL IN LOVE」「FULL UP MIND」「BEATS the BAND」は、特に明記されていませんが、シングルバージョンとは異なるアレンジが施されています。これらの楽曲を聴き比べることで、アルバムならではの魅力を発見できるでしょう。

音楽性

2曲目に収録されている「Moonlight Angel -明日に向かって-」は、奥井雅美が初めて作詞・作曲に挑戦した楽曲です。この曲は、OVA『宇宙の騎士テッカマンブレードII』のテーマソングとして國府田マリ子が歌唱した楽曲のセルフカバーであり、オリジナル盤はサウンドトラックに収録されています。奥井雅美自身の歌唱による新たな解釈が楽しめます。

7曲目の「FACE」は、島津冴子のカバー曲で、OVA『万能文化猫娘』のサウンドトラックに収録されています。奥井雅美がどのようにこの楽曲を歌いこなしているのか、原曲との違いに注目して聴いてみてください。

11曲目の「Energy」は、2004年に発売されたベスト・アルバム『S-mode #2』に、「Energy〜be-show version〜」として新たにレコーディングされ、ボーナス・トラックとして収録されています。オリジナルバージョンとの違いを聴き比べるのも面白いでしょう。

13曲目の「誰よりもずっと…」は、ノンクレジットながらアルバムバージョンとして収録されており、バック演奏がピアノのみのアレンジとなっています。シンプルなアレンジが、奥井雅美の歌声をより際立たせています。

14曲目の「Bay side love story -from tokyo-」は、ムード歌謡の要素を取り入れた異色の楽曲です。当初はキャラクターソングとして制作される予定でしたが、最終的にお蔵入りとなり、本作に収録されることになりました。奥井雅美の新たな一面が垣間見える楽曲と言えるでしょう。

収録曲

Moonlight Angel -明日に向かって-
FACE
Energy
誰よりもずっと…
* Bay side love story -from tokyo-

参加ミュージシャン

All Songs Chorused by 奥井雅美

まとめ

奥井雅美の1stアルバム『Gyuu』は、彼女の音楽性の多様性と才能が詰まった作品です。セルフカバーやカバー曲、アルバムバージョンなど、聴きどころ満載であり、ファンならずとも楽しめる内容となっています。ぜひ、この機会に『Gyuu』を聴いて、奥井雅美の魅力を再発見してみてください。

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