HAKATA PARADISE

CROSS FMでオンエアされていたラジオ番組のひとつに、HAKATA PARADISE（ハカタ・パラダイス）があります。

この番組は、1999年4月6日から2001年3月29日までの約2年間にわたり放送されました。毎週月曜日から木曜日の13時から17時という午後のワイド帯で、博多駅構内に設けられていたCROSS FM GIGAスタジオから生放送で届けられました。番組の愛称は「ハカパラ」として多くのリスナーに親しまれていました。

番組のコンセプトは、「ビートルズからローリン・ヒルまで」という印象的なキャッチコピーに象徴されるように、1960年代から1990年代にかけての洋楽ヒット曲を軸に据えつつ、博多を中心とした地域の最新情報を盛り込むというものでした。番組開始時には、ナビゲーターの岡部はち郎氏が「ランチタイムの後は博多駅からお送りしましょう、CROSS FMのお昼はHAKATA PARADISE。」という独特のフレーズで幕を開け、エンディングでは岡部氏ともう一人のナビゲーターが共に「ピース」と声に出して締めくくるのが恒例でした。

番組を進行するナビゲーターは、主に以下の3名が務めました。

岡部はち郎: 番組開始当初から最終回まで一貫して担当しました。CROSS FMにおいて、岡部氏が番組開始から終了まで通してナビゲーターを務めた、最初で最後の番組としても記憶されています。
武田直子: 番組開始時からのナビゲーターで、前番組「SHAKE HIP GROOVIN'」からの続投でした。2000年9月29日まで担当し、同年秋の改編で「CROSS FINE MODE」へ異動しました。
相越久枝: 武田直子氏の後任として、2000年10月2日から最終回まで担当しました。

番組の構成には、様々な情報を提供するコーナーが盛り込まれていました。

SNAP SHOT（13:30頃）: タイ国政府観光庁とホテル・リッツファイブの提供で、タイの観光スポットや関連情報を紹介。タイ国政府観光庁の関係者らが出演することもありました。このコーナーは、金曜日の他のワイド番組（「RADIO SONIC」「CROSS GO!GO! FRID@Y」「RADIO MUSCLE」）内でも放送され、番組終了後は後継番組の「CROSS DAYTIME MIX」に引き継がれました。
ワーカー・パラダイス（13:50頃）: 福岡で働く人々を対象とした情報コーナー。仕事終わりや休日の過ごし方の提案、店舗紹介などが行われ、期間限定で恋愛相談を受け付けた時期もありました。
MUSIC EXPRESS（14:10頃）: JR九州提供による、旅や列車の情報を伝えるコーナー。これも金曜日の他番組でも放送され、終了後は「CROSS DAYTIME MIX」へ引き継がれています。
PARADISE CAFE（15:15頃）: 西日本新聞提供。同紙に掲載された記事やトピックスを紹介しました。金曜日は「RADIO SONIC」では「CAFE SONIC」、「CROSS GO!GO! FRID@Y」「RADIO MUSCLE」では「FRIDAY CAFE」として放送。後番組「CROSS DAYTIME MIX」では「NEWS PAPER BOX」と改題して継承されました。
PARADISE STATION（15:50頃）: 博多駅地下街、マイング博多駅名店街、食堂街1番街といった博多駅商業施設の情報を提供。こちらも「CROSS DAYTIME MIX」に「HAKATA STATION BOX」と改題して引き継がれています。

番組の歴史における特筆すべきエピソードとしては、提供クレジットのナレーションが挙げられます。当初は全て武田直子氏がジングル形式で担当していましたが、彼女が降板した後は岡部はち郎氏が引き継ぎました。

また、1999年6月29日には、福岡県を襲った記録的な豪雨により、博多駅近くを流れる御笠川が氾濫。博多駅構内が浸水し、スタジオのある場所が停電に見舞われたため、GIGAスタジオからの生放送が不可能となりました。この緊急事態を受け、番組は急遽北九州本社スタジオからの放送に変更。この日はTOGGY氏がピンチヒッターを務め、特別番組として対応しました。

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