HCalendar

hCalendar（HTML iCalendarの略）は、HTMLやXHTMLのクラスとリンク属性（Rel属性）を利用して、ウェブページ上でイベント情報を記述するためのマイクロフォーマットです。セマンティックHTML記述を用いて、iCalendar形式のカレンダー情報を表現します。

hCalendarでは、パーシングツール（ウェブサイトやブラウザのアドオンなど）を使用し、イベントの詳細を抽出できます。抽出された情報は、他のウェブサイトでの表示、インデックス化、検索が可能になり、カレンダーや日記プログラムに読み込ませることもできます。複数のイベント情報をタイムラインとして表示することも容易です。

具体例

例えば、以下のようなイベントを考えてみましょう。

2001年5月20日
午後2時から午後4時
ジミー・ウェールズの家
ウィキペディア日本語版発足パーティー

この情報をHTMLで記述する際、hCalendarでは`span`要素と`class`属性を用いて、`vevent`、`summary`、`dtstart`（開始日時）、`dtend`（終了日時）、`location`、`url`を以下のように定義します。

html



`abbr`要素を使用する際には、開始時刻と終了時刻をISO 8601形式で記述する必要があります。これにより、機械可読な形式で日時情報を扱うことができます。

排他的終了日時

終日イベントの場合、終了日時は「排他的」に記録されます。つまり、イベント終了の翌日が終了日時となります。例えば、2024年1月1日の終日イベントであれば、終了日時は2024年1月2日と記録します。

html
2024年1月1日終日
2024年1月2日

アクセシビリティに関する懸念

`abbr`要素の利用には、アクセシビリティ上の懸念があります。スクリーンリーダーを使用しているユーザーにとって、`abbr`要素の使い方が問題となる場合があるため、ISO8601形式の代替案が検討されています。HTML5で導入された`time`要素を利用することも推奨されています。以下は、`time`要素を使った例です。

html

Geo

Geoマイクロフォーマットは、hCalendarの一部として、イベント開催場所の座標を記述するために使用されます。

属性

hCalendarで利用できるすべての属性については、hCalendarチートシートを参照してください。

利用例

hCalendarは、以下の組織やウェブサイトで利用されています。

Birmingham Town Hall and Symphony Hall
Facebook
Google (Google Maps)
The Opera web browser website
The Radio Times
The University of Bath
The University of Washington
Upcoming.org
Wikipedia
Yahoo! (Yahoo! Local)

参考文献

* hCalendar at the Microformats Wiki

このように、hCalendarはウェブページ上でイベント情報を構造化し、多様なツールやサービスで活用するための強力なツールです。アクセシビリティに配慮しながら、適切に活用することが重要です。

もう一度検索