HEAVENイレブン

HEAVENイレブン

『HEAVENイレブン』は、大和田秀樹先生による日本のサッカー漫画です。『チャンピオンRED』(秋田書店)にて2002年10月号から2005年4月号まで連載され、単行本は全5巻で刊行されました。

概要

物語の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ鬼灯島。この島で生まれ育った西郷太平と大久保晃が、ある出来事をきっかけにサッカーに目覚めます。彼らは全国の強豪に挑むべく、仲間たちと共に様々な困難を乗り越えていく、というストーリーです。

この作品の特徴は、何と言ってもその独特なギャグセンスと、過剰なまでの演出です。サッカー漫画でありながら、吐血や出血は当たり前、爆発シーンが頻発するなど、大和田先生ならではの表現が満載です。

また、鬼灯島には古くから「仏渡棒瑠（フットボール）大祭」と呼ばれる祭りがありました。これは、2つの町の代表が、足のみを使って神社の鳥居をゴールに見立てて競い合うというもので、現代のサッカーとほぼ同じルールで行われていたようです。しかし、60年前に起きた「道覇の悲劇」をきっかけに、島ではサッカーが禁句となっていました。

登場人物

西郷 太平（さいごう たいへい）
背番号10。本作の主人公。サッカーのルールを覚えるのが苦手な、自称『ヴァカ』。しかし、類まれなる才能を秘めており、必殺シュート『ニライカナイ砲』を習得します。ポジションはFW。

大久保 晃（おおくぼ あきら）
背番号7。太平の親友で、実家は寺。高校卒業後に修行に入るため、3年間限定でサッカーに打ち込むことを決意します。太平の暴走を止めるツッコミ役で、女性にもてる。ポジションはMF。

鮫島 悠吾（さめじま ゆうご）
背番号1。元々は静岡県出身のスーパーゴールキーパー。中学時代には、全国大会で連続1000分間無失点という記録を打ち立てました。通称『悪魔の手』。グレていた時期もありましたが、鬼灯高校サッカー部の創設を聞き、入部を決意します。ポジションはGK。

椿 ゆきえ（つばき ゆきえ）
背番号9。太平とは別にサッカー部を立ち上げようとしていた人物。マネージャー志望でしたが、なぜかレギュラーに。1966年W杯イングランド代表のボビー・チャールトンに憧れており、サッカー部を創部しようとしていました。素早い反応とシュート精度が武器。ポジションはMF。

遠山 一郎、二郎、三郎（とおやま いちろう、じろう、さぶろう）
背番号2,3,4。通称「フラット3三兄弟」。一卵性の三つ子であり、3人同時にディフェンスラインを上げ、オフサイドトラップを仕掛けるなど、阿吽の呼吸で連携します。必殺技は『聖（サン）トリニテ』。顔がどことなく作者の別作品『機動戦士ガンダムさん』のブライト・ノアに似ています。

三島 秀一（みしま しゅういち）
背番号5。鬼灯高校の生徒会長。実家は病院を経営しており、自身も医者を目指しています。文武両道を掲げ、サッカー部の創設に尽力しました。冷静沈着ですが、内面は腹黒い一面も。ポジションはDF。

服部 半太郎（はっとり はんたろう）
背番号11。均整の取れた体格と鋭い眼光を持つものの、実はスポーツ音痴で、とてつもない役立たず。しかし、電子機器に強く、コンピュータウイルスを自作するなどの一面も。ポジションはMF。

小林 健吾（こばやし けんご）
背番号6。鮫島に無理やり入部させられた、とにかく不運な男。災難に遭いながらも、ポジティブ思考の持ち主です。ポジションはMF。

秋郷 小梅（あきごう こうめ）
背番号8。人の話を全く聞かず、無邪気な笑顔で周囲に災いをもたらす天然トラブルメーカー。「天使の顔を持つ悪魔」の異名を持ちます。運動神経は皆無。ポジションはMF。

岡町 コージ（おかまち コージ）
背番号12。波名間高校の屋島が西郷を潰すために送り込んだ刺客。しかし、三島に買収され、鬼灯高校サッカー部に入部します。シュート1本630円という、高校サッカー史上初のプロ契約部員。ポジションはFW。

岩田 源五郎（いわた げんごろう）
鬼灯高校サッカー部の監督。大学時代には得点王、元日本代表DFという輝かしい過去を持ちますが、怪我により挫折。道覇神社の第五十四代宮司でもあります。

書誌情報

チャンピオンREDコミックス（秋田書店）より全5巻が刊行されています。

外部リンク

* 釘バットドットコム - 公式サイト

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