HELLO WORLD (映画)

HELLO WORLD

『HELLO WORLD』は、2019年9月20日に公開された日本のアニメーション[[映画]]です。2027年の京都を舞台に、高校生の主人公が未来から来た自分自身と出会い、ヒロインの死の運命を変えようと奮闘する物語。SF要素と恋愛要素が織り交ざった、予測不能な展開が魅力です。

概要

物語は、主人公である高校生の堅書直実が、10年後の未来から来たという自分自身「先生」と出会うことから始まります。「先生」から、直実が住む世界が仮想世界であること、そして3か月後に恋人となる同級生の一行瑠璃が命を落とす運命にあることを告げられます。

「先生」は、瑠璃を救えなかった後悔から、仮想世界であっても彼女が幸せになる未来を願っていました。直実は「先生」から与えられた力を使って瑠璃を救おうとしますが、世界の真相は二転三転し、予想外の展開へと進んでいきます。

映画のキャッチコピーは「この物語（セカイ）は、ラスト1秒でひっくり返る――」。この言葉通り、物語は最後に大きな衝撃を与え、観る者の心を揺さぶります。

監督は『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の伊藤智彦。脚本は小説家の野﨑まど、キャラクターデザインは堀口悠紀子が担当しています。制作はグラフィニカが手がけ、3DCGの利点と2Dアニメのキャラクター作画を融合させた映像表現が試みられています。主演は北村匠海が務め、プレスコ方式で制作されました。

ストーリー

2027年、京都在住の高校生・堅書直実は、主体性のない自分にコンプレックスを抱えていました。そんなある日、未来の自分を名乗る青年「先生」と出会います。「先生」は、直実が生きる世界が、歴史を保存するために作られた仮想世界であり、3か月後に恋人となる一行瑠璃が、7月3日に命を落とす運命にあることを告げます。

「先生」は瑠璃を救えなかった後悔から、仮想世界であっても彼女が幸せになる未来を願っていました。直実は「先生」から力と知識を授けられ、瑠璃を救うための特訓を始めます。特訓を通して、直実は瑠璃に惹かれていきますが、「先生」の行動に疑問を抱き始めます。瑠璃を危機から救うだけでなく、彼女を幸せにしたいという願いに気づいた直実は、自分の意思で行動することを決意します。

運命の日、直実は「先生」と協力して瑠璃を救いますが、「先生」の本当の目的は、2037年の世界で脳死状態にある瑠璃の精神を、2027年の瑠璃の肉体に上書きして蘇生させることでした。裏切られた直実は、崩壊していく仮想世界に取り残されます。

一方、2037年の世界で瑠璃を蘇生させた「先生」は、自分が現実だと思っていた世界もまた、仮想世界であることに気づきます。瑠璃と共に危機に瀕しますが、カラスの姿を借りた2047年の瑠璃に救われます。改心した「先生」は、直実と協力して暴走するシステムを止め、瑠璃を2027年の世界へ送り帰します。そして、「先生」は犠牲となり、直実と瑠璃が新しい世界で幸せになることを願って消滅します。

「先生」が目を覚ますと、そこは2047年の現実世界でした。現実世界では、20年前に命を落としたのは直実であり、彼を救おうとしていたのは瑠璃でした。「先生」の願いは叶い、物語は幕を閉じます。

登場人物

堅書直実（かたがき なおみ）
声 - 北村匠海
主人公。2027年の京都に住む高校生。読書好きで、内向的な性格。

カタガキナオミ / 先生（せんせい）
声 - 松坂桃李、北村匠海（高校生時代）、松岡禎丞（大学生時代）
2037年の未来から来た直実。アルタラのシステム管轄メインディレクター。

一行瑠璃（いちぎょう るり）
声 - 浜辺美波
ヒロイン。直実の同級生で、図書委員。真面目で意志が強い。

カラス
声 - 釘宮理恵
先生（ナオミ）から直実へと授けられたツール。アルタラのデータに干渉する力を持つ。実は2047年の瑠璃。

勘解由小路三鈴（かでのこうじ みすず）
声 - 福原遥
直実や瑠璃とは図書委員の仲間。委員会のアイドル的存在。

千古恒久（せんこ つねひさ）
声 - 子安武人
京斗大学教授。アルタラを管理する施設のセンター長。

徐依依（シュー・イーイー）
声 - 寿美菜子
千古の助手。

狐面（キツネめん）
アルタラの自動修復システム。アルタラ内で発生した異常を排除しようとする。

製作

監督は伊藤智彦、脚本は野﨑まど、キャラクターデザインは堀口悠紀子が担当。制作はグラフィニカが手がけました。

音楽

主題歌はOKAMOTO'S、Official髭男dism、Nulbarichらが担当。劇伴は「2027Sound」というグループが制作しました。

新世界 - OKAMOTO'S
イエスタデイ - Official髭男dism
Lost Game - Nulbarich

派生作品

ANOTHER WORLD - Webアニメ
小説 - 野﨑まど、松田朱夏、伊瀬ネキセ
漫画 - 鈴木マナツ・曽野由大、犬飼りっぽ

評価

『HELLO WORLD』は、斬新な世界観と予測不能なストーリー展開で話題を呼びました。特に、ラストのどんでん返しは観客に大きな衝撃を与え、賛否両論を巻き起こしました。

映像美や音楽も高く評価されており、SFアニメファンを中心に支持を集めています。

もう一度検索